新宿タワマン女性刺殺事件 男のトレーナーに書かれていた「トメ」の意味は?
新宿タワマン女性刺殺事件では、男が送検時に着ていたグレーのトレーナーに「トメ」と書かれていたことにも注目が集まっている。
服装は自由だが…
被疑者には無罪の推定が働いており、警察の留置施設では基本的に服装は自由だ。ただし、自殺防止の観点からベルトやネクタイ、ひも類はNGだし、金具付きもNGであるなど、細かなルールがある。
前科が多数あって逮捕慣れしており、逮捕状が出ていることを知って観念し、自ら警察署に出頭するような者だと、初めから数日分の衣類、それも留置施設でOKなものだけを選び、手提げ袋に入れて持参している。
逮捕後、家族らが衣類を差し入れてくれれば、これを着て過ごすことも可能だ。もっとも、今回の男のように、事件を起こしてすぐに現行犯逮捕された場合だと、そのときに着ていた衣類しかない。家族らの差し入れがなかったり、間に合わなければ、着替えがないわけだ。
「官物」が貸与される
そこで、警察の留置施設では、無難な色のトレーナーやスウェット、Tシャツ、シャツ、パンツなどを「官物」として準備しており、着替えがない者に貸し与えている。
ただし、ごくありふれた衣類なので、彼らの「私物」と区別するため、留置場の「留」にちなんで「留」や「トメ」と手書きされている。警察署によっては「tome」とか「T」などと書かれていることもある。今回の男もこのパターンだったというわけだ。(了)