元特捜部主任検事の被疑者ノート(66) 受け取った起訴状の謄本を見て思ったこと

(ペイレスイメージズ/アフロ)

~達観編(14)

勾留23日目

【起訴3日目にして】

 「裁判所から書類が届いているから、確認してくれるか」

 自殺防止房で検察側に開示を求める証拠のリストを作成していたところ、刑務官にそう声をかけられた。

 監視窓の下の小窓から1枚の書類を受け取って見てみると、待ちに待った起訴状の謄本だった。

 起訴は3日前だったが、「体育の日」で祝日であり、裁判所から拘置所への発送手続が翌日回しとなったため、拘置所への到着がこの日になったものと思われた。

 起訴状を見たことがある方はまずいないだろうと思われるので、参考までに以下に添付し、一つ一つ説明しておこう(原本はA4サイズ)。

 起訴状は法令や長年の実務で固定化された様式があり、実にシンプルなものだが、それでも様々な情報を読み取ることができる。

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前田恒彦

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15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信。唎酒師、日本酒品質鑑定士でもある。