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ノート(64) 受け取った起訴状の謄本を見て思ったこと

前田恒彦元特捜部主任検事
(ペイレスイメージズ/アフロ)

~達観編(14)

勾留23日目

起訴3日目にして

 「裁判所から書類が届いているから、確認してくれるか」

 自殺防止房で検察側に開示を求める証拠のリストを作成していたところ、刑務官にそう声をかけられた。監視窓の下の小窓から1枚の書類を受け取って見てみると、待ちに待った起訴状の謄本だった。

 起訴は3日前だったが、「体育の日」で祝日であり、裁判所から拘置所への発送手続が翌日回しとなったため、拘置所への到着がこの日になったものと思われた。

 起訴状を見たことがある方はまずいないだろうと思われるので、参考までに以下に添付し、一つ一つ説明しておこう(原本はA4サイズ)。起訴状は法令や長年の実務で固定化された様式があり、実にシンプルなものだが、それでも様々な情報を読み取ることができる。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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