世界出荷数500万本超を誇るスクウェア・エニックスの人気ゲーム「ファイナルファンタジー(FF)7 リメイク」。続編「FF7 リバース」(来冬予定)の発売が17日、ついに発表されました。発表されるや「FF7」の関連ワードがツイッターの1位になるなど人気ぶりを示しました。気になる三つのポイントについて、触れてみます。

◇全3部作に 第2弾タイトルも発表

 「FF7」は、1997年に初代PS向けに発売され、世界で1330万本以上を出荷したゲームです。超近代都市を舞台に、世界を支配する巨大企業と、抵抗組織の戦いを描く場面から始まります。組織と行動を共にした傭兵の青年クラウドと仲間たちの生き様が描かれており、悲劇的な演出も話題を集めました。

 PS版は当時最先端の3DCGを駆使し、映画的な演出もあって人気が爆発。ゲーム機の売り上げ自体を押し上げ、ソニーのゲームビジネスを成功に導き、「ゲーム機普及のカギはソフト」であることを関係者に認識させた作品です。

 「FF7リメイク」は、タイトルにある通り「フルリメイク作品」として発表されました。これまでは1作だけで終わらない「続編もの」であることは明言されていましたが、17日の発表で全3部作であること、第2弾のタイトル名(FF7リバース)、そして映像が公開されました。

 そこで気になるであろう、三つのポイント……「解釈」について考察してみます。

◇「来冬」の微妙なニュアンス

 一つ目は「来冬発売予定」の「解釈」です。具体的な数字がないためか、一部で戸惑う人がいるようなので説明しますと、「2023年度(2023年4月~2024年3月)の冬」という意味です。要するに、2023年の年末商戦に出るかもしれませんし、2024年の年明け後に出ることもありえる……というわけです。

 この「今冬」「来冬」というワードは、誤解されやすい面があります。例えば、2022年の年末商戦に発売できるのであれば「2022年発売」「年内発売」にするのですが、年を越える可能性があると「今冬」としてぼかすのです。

 別作品、別メーカーなどでも「今冬発売予定」とあったので、メーカー側に「年内発売と解釈してよいか」と質問すると、担当者たちから「そうではない」と言われて、年明けもありうる……という説明をされるのが常でした。

 「2023年度発売」とも言い換えられますが、「冬」という季節のワードは意味がありますし、「年」と「年度」の区別がつかない人もいるわけで、なかなか難しいところです。

◇「PS5専用」がトレンド入り

 二つ目は、映像の最後に出た「PS5」の文字の解釈です。ツイッターでは「PS5専用」というワードがトレンド入りをし、「PS5本体が手に入らないのに」という悲痛の声も見かけました。「FF7 リメイク」のことを考えたら想定内ですが、SNSのネタとしては受けそうです。

 そもそも「リバース」の発売まではまだ1年半あり、ソニーグループはPS5の増産を発表しています。とはいえ2023年夏には「FF16」も発売予定なので、PS5が早期に店頭にならぶことが求められますね。

 ちなみに「FF7リメイク」も2020年4月の発売時点では「PS4向け」でした。その後、PS5とPCにも対応しました。最初は特定のハードに出されたように見えるゲームソフトが、一定期間が経過した後で、他のゲーム機やプラットフォームで出ることは珍しくありません。

 「専用」というと「特定の~」という意味がありますが、スクウェア・エニックスのこれまでのソフト戦略を考えると……。いずれにせよ、「リバースをぜひプレーしたい」という気持ちの表れなのは、間違いなさそうです。

◇「リメイク2」ではなく「リバース」

 最後はタイトルの「リバース(再生)」の解釈です。第1弾「リメイク」の続きなのに、「リメイク2」ではないのですね。

 未プレーの方のために詳細は避けますが、PS版のFF7と第1弾「FF7リメイク」をプレーした人であれば、いろいろ妄想できるでしょう。原作のPS版では、あの悲劇のシーンがあるわけですが「回避できるのでは?」と思うわけです。実際に「FF」シリーズの生みの親である坂口博信さんが、FFのイベントで取材に応じ、その悲劇をネタにして報道陣を笑わせたことがあります。

【ネタバレ注意】坂口博信:FF“生みの親” 印象的な別れは〇〇(まんたんウェブ)

 アニメ映画の話ではありますが、大ヒットした「エヴァンゲリオン」のように、当初はリメークと見せかけて、途中から別ストーリーにするパターンも存在します。さて「リバース」はどうなるのでしょうか。

◇ファンの目を気にする開発者コメント

 なお今回の発表を受けて、プロデューサーの北瀬佳範さんがコメントを寄せていますが、「リメイク」の発売から3年の期間がかかることに言及。「この規模のHDタイトルとしては驚異的なスピードで開発が進んでいます」と触れている通り、ファンの目を気にしていることがうかがえます。この一言で「仕方ないね。待つか」と思える人も一定数いるのではないでしょうか。

 個人的には第1弾「FF7リメイク」と比べて、出荷数がどうなるのか。ビジネス面で注目しています。PCでもプレー可能で、かつ「プレイステーションプラス」でもダウンロード可能な時期がありました。今後もFF7をプレーしたくなるように仕向ける施策はあるでしょう。

 FF7の物語がどのように「再生(リバース)」されるのか。妄想しながら、楽しく待ちたいと思います。

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