昭和47年、東京都出身。東京大学農学部水産学科卒業後、東京大学海洋研究所の修士課程に進学し、水産資源管理の研究を始める。東京大学海洋研究所に助手・助教、三重大学准教授を経て、現職。専門は水産資源学。主な著作は、漁業という日本の問題(NTT出版)、日本の魚は大丈夫か(NHK出版)など。
記事一覧
- ロシアへの経済制裁で、この水産物が消える
国際社会が連携し、ロシアへの経済制裁が強化されているために、ロシアからの水産物の輸入が止まることも想定されます。その場合、我々の食卓にどのような影響が及ぶでしょうか?
- アサリの産地偽装はなぜ繰り返されるのか? ~みんなが幸せになる産地偽装のカラクリ~
アサリの産地偽装は2004年から繰り返されてきました。なぜ、産地偽装が繰り返されるのかを構造的に考えて、産地偽装を根絶するには何が必要かを考察しました。
- クロマグロの漁獲枠が15%増えるのですが、乱獲にはならないのでしょうか?
クロマグロの漁獲枠が15%増枠されることになりました。資源への影響や、増枠が認められた背景について、解説します。
- 水産流通の闇:漁協職員のカツオ横流しは、なぜ起きたのか
漁協職員がカツオを大量窃盗したニュースについて解説をします。どうしてこのような犯罪がばれずに続いてきたのか。事件の背景を理解や水産流通の問題点について整理しました。
- 基礎からわかる「トリチウム排出問題」
処理水の排出問題が、大きな社会的関心を呼んでいます。中国や韓国が、日本政府を非難しており、国際問題にも発展しかねない雰囲気です。科学的な事実に重点を置きながら、トリチウム排出の背景について論じます。
- SDGS ゴール14 「海の豊かさを守ろう」について学ぼう その3
SDGs14「海の豊かさを守ろう」の解説をしています。今回はターゲット14.5 海洋保護区についてです。SDGsの根拠となった愛知ターゲットや世界と日本の海洋保護区の現状について解説します。
- SDGS ゴール14 「海の豊かさを守ろう」について学ぼう その2
SDGs 目標 14 「海の豊かさを守ろう」のターゲット1から4について、詳しく解説しました。
- SDGS ゴール14 「海の豊かさを守ろう」について学ぼう その1
SDGs ターゲット14「海の豊かさを守ろう」について解説します。
- 6年ぶりの豊漁でも、ウナギが安くならない理由
今年はシラスウナギが豊漁で安くなるという報道が多く見られますが、本当にそうなるのでしょうか。漁獲量や池入量などのデータから、今年のウナギの生産量と価格について検証しました。
- サンマ一尾6000円!! 価格高騰の背景を解説
ことし初めて水揚げされたサンマの価格が、一尾6000円と高騰しています。今年のサンマ漁について、現在までにわかっている情報を整理して、今後の展望を考察しました。
- 今年のサンマは、去年よりも資源量が3割減で、サイズも小さいようです。
今年のサンマの資源調査の結果が公開されました。今年のサンマの分布量は、去年よりも3割少なく、小型の0歳魚が主体になります。回遊のタイミングは遅めで、回遊ルートは日本から遠くなりそうです。
- マスメディアが伝えないサンマ漁獲枠の問題点: EUもサンマ漁業に参戦か?
サンマの漁獲枠が設定されましたが、最近の漁獲実績を大幅に上回る55万トンという水準です。このような過剰な漁獲枠は、資源減少に追い打ちをかけるだけでなく、EUなどの新規参入に繋がる危険性があります。
- ホッケの漁獲規制に反対する漁業者の主張を検証(その1)ホッケの減少は環境変動ではなく、漁獲が原因。
ホッケの漁獲規制を推進しようという国(水産庁)に対して、北海道の漁業者と北海道新聞が反対の声を上げています。実際の漁獲統計を使って、それぞれの言い分を検証してみました。
- 魚介類の半数、資源量危機 日本周辺、水産庁が評価
先日、水産庁が日本周辺海域の主要な魚介類のほぼ半数は資源量が少ない状態だとの評価結果をまとめました。我々の食卓から、魚が消えてしまうのか。漁獲量などのデータから、今後の展望を整理しました。
- 「ノルウェーサバが獲りすぎで国際認証停止」の背景
資源管理の優等生とされてきたノルウェーサバ。漁獲過剰と判断されて、国際認証が停止になりました。脂ののったノルウェーサバは、乱獲で食べられなくなってしまうのでしょうか。
- 野党のための漁業法改正入門
現在、国会で議論されている漁業法の改正について論点を整理しました。IQ方式方式の導入は必要ですが、法案の内容を見ると運用上の問題が多く、大幅な修正が不可欠です。野党に期待します。
- 臨時国会で議論されている漁業法の改正について
現在、開催されている国会で漁業法の改正が議論されています。70年間も放置されてきた漁業法が、大がかりに改正される見通しです。なぜ、改正が必要なのか、改正によって、日本の漁業はどうなるのかを検討します。
- 【吉報】今年のサンマは、去年よりサイズが大きく、量も多く獲れそうです!
今年の6~7月に行われたサンマの漁期前調査によると、今年のサンマの来遊量は、去年よりも多く、大型個体(1歳)が多いのが特徴です。三陸での漁場形成は、例年よりも遅く10月中旬となりそうです。
- ワシントン条約でニホンウナギの貿易規制の議論がスタート。規制反対の日本は苦しい状況。
スイスで開催中のワシントン条約の委員会で、ウナギの規制についての話し合いが始まりました。規制に反対する日本は苦しい状況です。今回の会議での論点と今後の展望を整理しました。
- クロマグロの漁獲枠配分を見直すべき二つの理由
クロマグロの漁獲枠配分における問題点を整理しました。日本が今後獲るべき方向についても、自説を述べます。
- マグロ漁業者は、なぜ、水産庁にデモをしたのか
6月25日にマグロ漁業者が都内でデモを行いました。マグロ漁業者がデモという手段を執らざるを得なかった背景と、彼らが何を訴えたかったのかを整理します。
- 小規模漁業を衰退させる理不尽なクロマグロの漁獲枠配分
減少したクロマグロ資源を回復させるために漁獲規制が行われている。大規模漁業の漁獲量はほぼ据え置きで、小規模伝統漁業の漁獲のみを大幅に削減したことで、小規模漁業者から不満の声が上がっている。
- 重油流出事故の情報が発信されない理由を海上保安庁の中の人に聞いてみました
私のYAHOOニュースの記事を読んだ海上保安庁から連絡があり、情報発信に関する意見交換を行いました。海上保安庁に質問をしたところ、いくつか重要な情報が得られたので、そちらについても紹介します。
- 奄美大島沖で大規模な石油流出事故 海洋生態系への影響は?
今年1月にイランのタンカーが奄美大島の西300kmで沈没し、14万トンもの軽質原油が流出しました。過去最悪とも云える石油流出事故が日本の沿岸に与える影響について、現時点でわかることを整理しました。
- 【論点整理】クロマグロの規制を議論する国際会議が始まりました。
クロマグロの漁獲規制について議論をする中西部太平洋マグロ類委員会の年次会合が、フィリピンで開催されています。昨年は規制が甘すぎると日本が集中砲火を浴びたのですが、今年はどうなるのか。論点を整理します。