多頭飼育やペットの虐待などの罰則引き上げなどを盛り込んだ改正動物愛護法が6月1日に施行されました。どのように改正されたのか、具体的に見ていきましょう。

周辺環境の保全等の措置の拡充

いままでは、不適切なペットの飼育で、周りの人の生活環境が損なわれた場合や、虐待のおそれがある場合は、都道府県知事などにより勧告命令でしたが、改正後からは、さらに、指導・助言、立入検査 などもできるようになりました。

「多数飼育崩壊」なども立入検査ができるようになりました。これで少しは、多頭飼育崩壊を防ぐことができます。先日も札幌の一軒家で238匹の多頭飼育崩壊があり、そのことについて書いています。多頭飼育は始めは、かわいいと思いついつい飼ってしまい、気がついたときには、世話はすることができない数になり、崩壊する場合が多いですね。

罰則の引き上げ

・みだりにペットを殺傷した場合の罰則の上限が、懲役5年または罰金500万円(改正前は懲役2年または罰金200万円)。

・虐待や遺棄をした場合の罰則が、懲役1年または罰金100万円(改正前は罰金100万円)。

みだりに傷つけられた疑いのある動物を診察した獣医師は通報を義務化(改正前は努力規定)

筆者は、臨床獣医師を長い間していますが、実際、虐待する人が病院に連れて行くケースはまれです。飼い主がそのような行為をして治療をすることは、あまりないですね。ペットをいじめる様子をインターネット上に投稿する例もあります。通報の義務化は、相次ぐ悪質な虐待事件の早期発見と防止のためです。

ここでペットという言葉は、愛護動物の意味で使っています。人間の支配下にある動物のことです。たとえば、畜産動物、実験動物、動物園の動物なども含まれています。

まとめ

ペットは家族の一員といわれて、ずいぶん時間がたったように感じます。その一方、法律は、まだ追いついていないので、6月1日から改正動物愛護法が施行されました(愛護動物には、畜産動物や実験動物なども含まれていますので、これらの動物もこの改正で取り扱いが改善されています)。

アニマルホーダーと呼ばれる異常にたくさん動物を飼っている人たちを防ぐことができますね。ひとりの人が世話できる動物は、基本的に数匹ではないでしょうか。ペットも命あるものですので、ひとつの命として暮らしていけることを切に願います。