インスタ映えするクリスマスケーキ、本当に食べきれる?小ぶりなケーキ需要増加 食品ロスを出さない買い方

(ペイレスイメージズ/アフロ)

クリスマスケーキの予約受付が佳境に入っている。早いところではすでに締め切った店もある。品川プリンスホテルのサパン・ドゥ・ノエルは、数量限定、18,000円。高さ45cmあり、チョコレートでできた緑のツリーと、赤いいちご、オレンジのマンゴーのタルトと、まさにインスタ映えするクリスマスケーキだ。9月11日から予約スタートしている。

グランドプリンスホテル新高輪の「グランドリース」は、数量限定、35,000円。ホワイトチョコレートで作られた真紅のバラが華やかだ。

丸くて大きくないとだめなのか?

昔からの定番といえば、丸くて大きな、いちごのショートケーキだろう。ただ、世帯人数はどんどん減っており、総務省統計局による、平成27年度(2015年度)の、一世帯あたりの平均人数は、およそ2名(2.33名)。パーティーならともかく、家族で食べるのに、定番の丸いケーキは大きすぎないだろうか。

東京都内の百貨店である松屋銀座がおこなった2017 年クリスマスケーキに関する女性の意識調査では、21歳から75歳までの女性847名が、クリスマスケーキに関する調査に回答している。

2016年度にクリスマスケーキを購入したか否かについては、「購入した」が76.4%、「購入しなかった」が23.6%。調査対象者のおよそ4分の1は購入していない。

また、クリスマスケーキを選ぶときのポイントとしては、1位が種類(イチゴショートかチョコレートか、など)で36.1%、2位がブランド・パティシエで23.0%。「大きさ」は5位で5.5%となっている。

今年のクリスマスケーキの予算については平均4,090円。最高額が10,000円、最低額が500円。

松屋銀座のこの調査プレスリリースによれば、『家族の少人数化や、複数食べる人や、クリスマスはケーキだけでなく惣菜やお酒などにもこだわる人の増加などからサイズの小さいケーキの需要が年々高まっている』という。今年は、昨年より3種類、小さめのケーキを増やしたそうだ。やはり、大きなケーキから小さなサイズのケーキへと、需要が移行している様子がみられる。

クリスマスケーキは、毎年この時期、余っている

私がかつて広報を務めていたフードバンクには、毎年、クリスマスケーキが寄付されてきていた。もちろん、企業の方が、児童養護施設などの子どもたちに、という気持ちの面からの寄付の意味も大きいだろう。だが、製造数と販売数とのギャップが生まれていることも背景にある。足りなくなることは、食品業界においては「悪」である。製造業が欠品して小売業に納品できないと、販売チャンスを失わせたということで、欠品ペナルティ(欠品粗利補償金)や、取引停止になってしまうので、必要数より多めに作らなければならないケースがほとんどだ。

2017年12月3日、「ブラックバイト」の名付け親である、中京大学の大内裕和教授が、福岡県北九州市で講演をおこなった。(朝日新聞2017年12月9日付 西部朝刊に掲載)大内さんは、コンビニのアルバイトで学生が経験した事例として、『コンビニのバイトで販売ノルマを課され、売れ残ったクリスマスケーキやおせちを何個も買い取った』ことを紹介した。

筆者が取材した際にも、あるコンビニのオーナーさんが、ノルマとして、社員が購入したクリスマスケーキが、川を流れていたのを見たと話している。

参考記事

「こんなに捨てています・・」コンビニオーナーたちの苦悩

販売期限切れの弁当はどうなる?コンビニオーナー座談会でわかった「寄付は絶対しない」の理由とは

クリスマスケーキを買う意味は何なのか

筆者が約2年間、青年海外協力隊として暮らしたフィリピンは、ほとんどがキリスト教徒なので、9月から、街は「クリスマス」だった。クリスマスの飾り付けが始まり、クリスマスソングが流れる。いわゆる「ber month」(英語名でberのつく月)である9月、10月、11月、12月はすべてクリスマス、と言ってもいいくらいだ。イエス・キリストの降誕(誕生)を祝う祭りであり、フィリピンでは、丸い食べ物が縁起がいいとされ、丸いりんごやチーズなどが食卓に飾られる。毎週日曜日には教会へミサに行く。当時、所属していた大学の先生たちのご自宅に招かれたが、丸くて大きなケーキはほとんど見なかった。代わりに、レッチェフラン(プリンのようなもの)や、キャッサバケーキ(キャッサバ芋で作ったモチモチするケーキ)など、日持ちのするデザートが作られていた。

青年海外協力隊活動以来、ずっとお世話になっている方の家族9人が、2017年5月、東京に来てくれた。そのときも、彼らは「この近くの教会、どこにあるか教えて」と言い、教会へお祈りに行っていた。

フィリピンから来日した、青年海外協力隊時代からお世話になっているMs. Lyn(右側、手前から3人目)と筆者(右側、手前から2人目)知人撮影
フィリピンから来日した、青年海外協力隊時代からお世話になっているMs. Lyn(右側、手前から3人目)と筆者(右側、手前から2人目)知人撮影

クリスマスはフィリピンの人にとって、とても重要な日なのだ。この経験をしてからというものの、日本のクリスマスは、なんだか軽く見えてしまう。本当にクリスマスの意味や背景をわかって祝っている人がどれだけいるのか。

私は常々、賞味期限は美味しさの目安であるから、過ぎてもすぐに捨てる必要はないことを、講演や書籍『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』を通して啓発している。一方、「消費期限」は、品質が劣化しやすく、日持ちが5日以内の、お弁当や惣菜、サンドイッチなどに表示される。生クリームを使ったクリスマスケーキも同様だ。たいがい、ケーキ屋さんで買ったケーキの箱には「本日中にお召し上がりください」と表示してある。だが、その日じゅうに、あの大きな丸いケーキを食べきっている人がどれだけいるのか。

食品ロスを出さないクリスマスケーキの買い方とは

1、小さいサイズのを買おう

丸い形のクリスマスケーキでも、小さいサイズのが出ている。可愛いキャラクターの顔がついているものもあり、小さくてもインスタ映えするものもある。ぜひ、小さいのを買ってみよう。

小さいサイズのクリスマスケーキ特集

イオンのクリスマスケーキ

2、家族や兄弟や友達とシェアしよう

大きいのを買ったら、みんなでシェアしよう。

3、カットされたケーキを数種類買おう

カットされたタイプのケーキやゼリー、ババロア、ティラミスなどを、1人2種類など購入しよう。アイスクリームのケーキにするという選択肢もある。

サーティワンのクリスマスケーキ

4、低エネルギーのものを選ぼう

ローカーボ(低糖質)&ベジスイーツ専門店「ポタジエ」では、トマトやかぼちゃ、紫芋など、野菜を使った健康的なクリスマスケーキを提供している。

5、手作りしよう

手作りできる人は、おうちで手作りしてみては。ビスケットを牛乳やヨーグルトに浸し、それを積み重ね、生クリームやフルーツでデコレーションするだけでも、豪華な感じになる。

以上、参考になればと願っている。