強者と弱者の分岐点

繰り返しお伝えしている「恋愛強者3割の法則」だが、では、強者と弱者を分けるポイントとはどこにあるのか?

容姿?経済力?コミュ力?育ち?

確かに、それらはひとつの要素ではあるかもしれないが、とはいえ、容姿がそれほどでもないのにモテる男はいるし、お金持ちじゃなくてもモテる男はいる。

実は、強者にあって弱者にないものが必ずある。

それは経験値である。しかも、成功の経験ではなく、失敗の経験だ。

恋愛の経験値とは何も相手と付き合ってうまくいくことだけを指すのではない。当然、相手からフラれたりすることもあれば、付き合ったとしても破局することもあるだろう。

そうした失敗の経験は、確かに「悲しい・苦しい」思い出として残るが、恋愛経験率が高ければ高いほど、恋愛失敗経験数も多いという正の相関がある。つまり、恋愛経験値が高い男性というのは、それだけ多くの失敗体験をしているということである。

以前、こちらの記事(なぜ男性は不幸なのか。なぜ40~50代は不幸なのか。なぜ未婚の中年男性は不幸なのか)で「40代未婚男が一番幸福度が低い」という話をしたが、40代は氷河期世代でもあり、人生の大半を「失われた30年」で過ごしてきた世代でもあり、リスクに対してとても敏感である。敏感というより臆病と言った方がいいかもしれない。

未婚と既婚の失敗経験の差

恋愛にとって重要な20代中盤までの恋愛の失敗経験率を年代別にみると、如実に40代の未婚男性の恋愛における失敗体験が少ない。ほぼ50%しか経験がないのだ。

これは、すなわち成功経験が多いということではなく、失敗を恐れて結果的に何もしていないというパターンなのだ。

既婚男性と比較すればより顕著である。

40代でも既婚男性は他の世代と変わらない失敗経験をしている。ちなみに、グラフ上では24歳までの経験率しか出していないが、既婚者は結婚までにほぼ100%失敗経験をしている。

人間を不幸にするものとは失敗ではない

フラれたり、嫌われたりする失敗を恐れて、何も行動しないというのは、一見最善のリスクマネジメントのように思えるかもしれない。もちろん、生命のリスクに関するような場合はその通りである。しかし、大抵の人生の経験において、そんな重大な機会は少ない。むしろ、リスクを恐れて行動しないということのリスクの方が大きい。

実は、人間をもっとも不幸にするのは失敗の記憶ではなく、何もしなかったことによる後悔の方なのである。

写真:アフロ

コーネル大学の心理学教授ティモシー・ギロヴィッチ氏によれば、私たちは自分の失敗は後付けの理屈でその失敗を正当化することができるが、何も行動しなかったことについては、一切正当な理屈付けができないと言う。

失敗したことは案外いつの間にか忘れることができても、「ああ、あの時ああすればよかった」という後悔は、繰り返し脳に呼び起こされてしまい、それが不幸感を募らせてしまうわけだ。

とはいえ、「告白して失敗したら、もうその人とは終わってしまう。そんなの悲しいじゃないか、そんな思いをするくらいならいっそ黙っていた方がマシだ」。そう考えてしまうのも無理はない。でも、黙っていたからといって、終わりは来ないかもしれないが、それでは永遠に始まりも来ないのである。「どうせ失敗するから最初からやらない」というのは、自ら成功の機会を捨てているようなものである。

要するに、恋愛弱者とは、恋愛という競技における強いとか弱いとかの話以前の問題で、そもそも競技場にすら行かない者なのである。

腐敗のチカラ

そもそも、悲しみは人生を豊かにするためには必要不可欠なものでもある。悲しみというと、つい捨て去ったり、忘れ去ったりしようとする。この世から消そうとしさえするが、それは違う。

悲しみは腐敗させていくものなのだ。自分の中で腐らせた方がいい。

腐敗は悪いことではない。むしろ腐敗こそが大地を芳醇にし、芽吹きを促進し、未来の糧を作り出す源となる。過去の経験は、腐敗によってかけがえのないものになる。内面の豊かさとはそうした循環の中で作られる。

繰り返すが、恋愛経験値が高い人ほど、失恋や破局経験も多い。逆に言えば、恋愛での悲しみや苦しみを経験したからこそ、恋愛強者は強者として今そこに豊かな実を結んだのだろう。そして、これは、何も恋愛に限った話でもない。

写真:アフロ

関連記事

年収別男女の恋愛経験人数。「金がないから結婚できない」というが「金がないと恋愛もできないのか?」

生まれてから一度も恋愛相手がいたことのない「生涯未恋率」は男女それぞれ何%か?

「出世もお金も結婚も子を持つことすら無理だ」という若者たちの未来予想図

-

※記事内グラフの商用無断転載は固くお断りします。

※記事の引用は歓迎しますが、著者名と出典記載(当記事URLなど)をお願いします。