ノルウェー首都で緊急時にSMS送信、外国人観光客の携帯電話も対象

中心部にあるオスロ市庁舎、市議会の政治家が働く Photo:A Abumi

ノルウェー首都で緊急の事件やテロが発生した際、該当地域にいる人々の携帯電話にSMS(ショートメッセージサービス)を送信するシステムをオスロ市議会が導入した。

SMS緊急送信は試験的導入としてすでに稼働しており、2018年夏までおこなわれる予定。費用はオスロ市が負担する。

事件が発生した該当エリアに人々がいる場合、電源が入っている携帯電話にSMSが送信される。

市民の登録済みの住所情報をもとにSMSが送信されるシステムは他の自治体でも導入済み。緊急時に携帯電話の所有者が「その時にいる地域限定」でSMSを送信する自治体はノルウェーではオスロが初とオスロ市は発表。

市議会行政部リーダーであるヨハンセン議長は「オスロの人口は増加の一途をたどっており、留学生や観光客も年中いる状態。的確な情報をできる限り早く、該当エリアにいる人々に知らせる必要がある」とプレスリリースで語る。

「ノルウェー、スウェーデン、デンマークのSIMカードを使用している場合はノルウェー語で、そのほかの国のSIMカードを使用している場合は英語でメッセージが送信される」とオスロ市の緊急対策チーフのブルンボルグ氏は国営放送局NRKに答える。

「ダウンロードなどをしないといけないアプリには課題があり、数秒で緊急の知らせを送信できるSMSのほうが信頼性が高い」とシステムを開発したUnified Messaging Systems社の販売チーフであるサーガント氏はNRKに語る。

この件に関して市議会議長室の広報顧問であるアルム氏に問い合わせた。「この方法を選んだ理由は、その人の国籍やどこの国の携帯電話かは関係なく、該当地域にいるすべての人に連絡できるからです。どのような内容で送信されるか今は具体例をお見せできませんが、送信内容には参考にできる情報サイトのURLが記載されている場合もあります」と話す。

2011年7月22日にノルウェーでは連続テロが発生し、アンネシュ・ブレイビク容疑者によって77人が命を落とした。国内でのテロ対策はいまだに不十分だという議論がノルウェーでは続いている。

スウェーデンでのトラック暴走後、オスロでは首都で爆破物が発見され、17歳ロシア国籍の男性が拘束された。ノルウェー国家公安警察(PST)は、国内でテロなどが起こりうる脅威評価レベルを今後2か月引き上げると9日の記者会見で発表したばかり。

Photo&Text: Asaki Abumi