スーパーショットでツアー通算3勝目の古江彩佳がミレニアム世代のエース格へ…東京五輪代表争いにも参戦
女子ゴルフの「伊藤園レディス」の最終日が15日、千葉・グレートアイランド倶楽部(6741ヤード、パー72)で開かれ、プロ2年目の古江彩佳(20、フリー)が、通算12アンダーで首位に並んだ酒井美紀(29、国際スポーツ振興協会)とのプレーオフを3ホール目のバーディーで制し、9月の「デサントレディース東海」に続くプロ2勝目を挙げた。昨年10月の「富士通レディース」での史上7人目のアマチュア優勝も含め、史上4番目に若いツアー通算3勝目の達成者となった。ツアー3勝目の最年少達成者は、18歳261日の畑岡奈紗で、18歳360日の宮里藍、20歳27日の平瀬真由美というレジェンドが続く。古江は、20歳187日の横峯さくらを15日上回る20歳172日だった。古江は逸材の揃う2000年生まれの“ミレニアム世代”のエース格になりつつある。
あわやイーグルのスーパーショット
スーパーショットだった。3ホール目に突入したプレーオフの18番。残り161ヤードのセカンドショットで7番アイアンを選択した古江のそれは、ピンの手前に落ちると、グリーン中央に切り直されたカップへと走った。惜しくもカップを“なめて”から30センチオーバーの場所でストップ。古江がイ・ボミのキャディーを務めたこともあるキャディーの川口大二さんに問う。 「あれ?なめた?なめてない?」 実は、「打った感じはすごく良かったんですが、キャリーがどのあたりか縦の距離がわからなかった。でもラインには乗ったかなと思いました」という。 優勝を決めるバーディパットを冷静に沈めた古江は、川口さんとヒジタッチ。 「うれしいという気持ちもありましたが、トップで出てそのまま優勝できてホッとしました」と、2勝目の喜びをかみしめた。 身長は153センチと小柄でドライバーの飛距離は約230ヤードとごく平均的な古江の強さは、このショットの正確性だろう。「OBを打った記憶がない」という天性の安定感。 パーセーブ率は1位の91.8919%、リカバリー率も1位の75.9777%という「ボギーを打たないゴルフ」である。前日まで36ホールボギーなしだった。