“もぐもぐタイム”復活の渋野日向子にスランプ脱出の兆し?!
約2カ月間の英米遠征から帰国し、国内復帰2戦目となった「TOTOジャパンクラシック」(6日~8日、茨城県小美玉市・太平洋クラブ美野里コース)で渋野日向子(21、サントリー)の心の針は大きく揺れ動いていた。3日間ともアンダーパーで回り、通算6アンダーの30位タイという結果に、その針は最終的にどこで止まったのか…。渋野の言葉を借りれば「1ミリ進んだ」ところで停止したようだ。 自己採点は初日が「先週がマイナス100点ならきょうは0点」、第2ラウンドが「3点」で、最終ラウンドは「5点」。100点満点中、わずか合計8点ながら悩めるシンデレラには、大きな前進だった。なお今大会の優勝は、通算19アンダーの申ジエ(韓国)で、2位には3打差でルーキーの笹生優花(19)が入った。 8月。英国では2試合とも予選落ちした。1年前に世界を驚かせた「AIG全英女子オープン」は通算12オーバーで105位、全英前哨戦の「ASIスコットランド女子オープン」は132位で決勝ラウンドに進めなかった。米国に渡っての4試合はすべて予選を通ったが、最高は「ポートランド・クラシック」の24位。遠征を締めくくる「全米女子プロ選手権」を58位タイで終えたあとは観念したような口調でこう話した。 「もうメジャーチャンピオンの肩書は捨てていいんじゃないかな。(昨年の全英は)日本では42年ぶり(の海外メジャー優勝)だったので、何かを背負っていかなければいけないかもしれないけど、こっちにきてからは本当に恥ずかしいぐらいのレベルの低さだった」 痛感した世界の壁。国内復帰初戦の「樋口久子 三菱電機レディス」は予選落ち。「去年がうまくいきすぎた。去年の自分と比べたら前に進めないけど、比べてしまう自分が情けない」。長期の英米遠征で悔しい思いをしたからこそ、米ツアーに本格参戦したい気持ちはさらに強くなったが、「今のままでは通用しない」と必要以上に自分を否定した。 「米ツアーで戦うために身につけたいことですか? 欲を言えば全部かな。全部が欠けている。やっぱり全部だと思う」