なぜ全米女子プロで渋野日向子は首位3打差の暫定13位の好発進に成功したのか?
やられたらやり返す。大ヒットしたドラマ『半沢直樹』の決め台詞を渋野日向子(21、サントリー)のプレーがほうふつとさせた。 ボギーよりも悪いスコアを出した直後のホールで、バーディ以上のスコアで取り返す、ゴルフ用語で言うバウンスバックを前半の9ホールで2度達成した。 「これまでの(アメリカツアーにおける)私の集大成を、と思っていたので、去年よく言われていたバウンスバックを久しぶりにできたのは、すごく嬉しかったですね」 ペンシルベニア州のアロニミンクGC(6577ヤード、パー70)で8日(日本時間9日)、開幕したアメリカ女子プロゴルフツアーの今季メジャー第3戦、KPMG全米女子プロゴルフ選手権。初日を渋野は5バーディ、3ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー70で回り、首位で並ぶケリー・タン(26、マレーシア)とブリタニー・リンシコム(35、アメリカ)に3打差の暫定13位タイで好発進した。 日没サスペンデッドで1組がホールアウトできなかったなかで、前週のショップライトLPGAクラシックで4位に入った畑岡奈紗(21、アビームコンサルティング)は2オーバー72で、河本結(22、リコー)とともに暫定40位。野村敏京(26、フリー)は4オーバー74で同73位タイだった。 2番パー4(372ヤード)で約12メートルのロングパットを沈め、バーディを先行させたアウトスタートの渋野が表情を曇らせたのは5番パー3(143ヤード)だった。ティショットをグリーン左奥のラフに打ち込み、高い弾道のアプローチも寄せ切れずに2パットのボギーとした。 しかし、続く6番パー4(375ヤード)のセカンドショットでまさかの幸運が。先にオンさせていたアンネ・ファン・ダム(25、オランダ)のボールに当たり、なと、ピンまで約1メートルと絶好のポジションで止まったのだ。渋野は難なく2つ目のバーディを奪い、最初のバウンスバックを達成した。