はやぶさ2は「成功の基準を達成」JAXA会見6月29日(全文1)
小天体表面の移動探査は世界初
見ていただくと、これ1個1個、今日は読み上げませんが、1つ1つはかなり挑戦的なことが書いてありまして、行って帰ってきて初めてミニマムサクセスが全部グリーンになるというような設定になっていたということで、「はやぶさ」1号機から比べると非常に隔世の感のある設定になっております。 ここに達成で番号がマル1番からマル11番まで振ってあって、それが時系列で達成した順序になりますね。例えば達成のマル1番は工学のミニマムサクセスで、イオンエンジンを用いた深宇宙推進で対象天体にランデブーしたと。到着したところで初めて1個緑色に塗られたという形です。そこから2番、3番と、着陸だとか、あと人工クレーターとか、そういうのが達成するたびに塗られていって、上半分の理学目標はそれに付随して、そこから得られたデータ、あるいは解析、それから論文成果という形でグリーンになったと。最後に残っていたのは、この右上の2つですね。マル10番とマル11番ですね。ここはサンプルが帰ってきて、その成果が分かって初めてグリーンになるという部分でして、ここの辺り、このあと渡邊先生から現状をお話しすることになろうかと思います。 次のページですけれども、ここから先はすでに申し上げたことではありますが、「はやぶさ2」のエンジニアリングの成果のハイライトということで、まず9つの世界初の部分ですね。1番目は、これは小惑星に到着したあと、MINERVA-II、あるいはMASCOTと呼ばれるロボットを小惑星表面に下ろしています。これは小天体表面をホッピングして移動したので、移動探査っていうのは世界初めてですね。同時に3基のロボットが小惑星表面で移動探査していた時期がありました。これはMINERVA-IIのAとBと、それからMASCOTですね。こういう複数の探査ロボットで小天体上の投下、展開して、オペレーションしていったというところも世界初です。