今日J開幕…“大本命”川崎を追い落とすのはどこだ?
必然的に過密日程により拍車がかかり、けが人が続出したなかでACL勢はFC東京が6位、マリノスが9位、ヴィッセル神戸が14位とJ1リーグで苦しんだ。そして、今シーズンも4月下旬から5月のゴールデンウィーク明けまで、ACLのグループリーグ6試合が集中開催形式で組まれている。 グループリーグを突破すれば、シーズンの後半に決勝トーナメントが再び集中開催形式で行われる可能性もある。川崎とともにACLに挑むG大阪、名古屋の前にも過密日程が立ちはだかる。 昨シーズン2位のG大阪は、期限付き移籍していたサンフレッチェ広島で得点ランク3位の15ゴールをあげたFWレアンドロ・ペレイラ(松本)をはじめ、FWチアゴ・アウベス(サガン鳥栖)、韓国代表MFチュ・セジョン(FCソウル)らを補強。システムを[4-3-3]に変更し、攻撃力をより前面に押し出す戦い方で昨シーズンから公式戦で4連敗を喫している川崎の背中を追う。 川崎に土をつけた3チームのひとつで、最終的に3位に食い込んだ名古屋もFW柿谷曜一朗(セレッソ大阪)、MF齋藤学(川崎)、MF長澤和輝(浦和レッズ)ら日本代表経験者を獲得。G大阪とともに選手層を厚くした背景には「打倒・川崎」だけでなく、ACLとの両立をにらんだ戦略がある。 そしてACLには出場せず、国内の戦いに集中できる点で、川崎の対抗として存在感が増してくるのが鹿島アントラーズとなる。昨シーズンは就任まもないザーゴ監督の戦術が浸透せずに開幕4連敗を喫するなど、序盤戦における出遅れが最後まで響く形で5位に終わった。 しかし、8月下旬から7連勝をマークするなど右肩上がりに転じた軌跡は、2シーズン目の指揮を執るザーゴ監督の存在とともに今シーズンへ引き継がれる。指揮官も大きな手応えをつかんでいる。 「昨シーズンに比べれば、選手たちは私が求めるものを理解して取り組んでいる。スムーズな準備ができたのではないか、と思っている」 得点ランク2位の18ゴールをあげ、オフには中国や中東のクラブが獲得に動いたとされるFWエヴェラウドを含めて、鹿島は昨シーズンの主力が全員残留した。加入2年目で10ゴールと2桁をマークした、東京五輪世代のFW上田綺世と組む2トップのどちらかがゴールすれば14勝4分けと不敗神話を継続させ、連携をさらに熟成させて今シーズンに臨む陣容も対戦相手の脅威となる。