なぜ女性DV問題でJ1仙台解雇のMF道渕諒平を韓国Kリーグ2部の忠南牙山FCは獲得したのか?
交際していた女性へのドメスティック・バイオレンス(DV)行為が写真週刊誌で報じられ、所属していたJ1のベガルタ仙台との契約を昨年10月に解除されていたMF道渕諒平(26)が、韓国Kリーグ2部の忠南牙山FCに加入することが22日までに決まった。 忠南が発表したもので、クラブの公式ウェブサイトは青を基調とした新天地のユニフォーム姿の道渕の写真を公開。登録名がファーストネームの「Ryohei(リョウヘイ)」となる新戦力を、日本のJリーグで所属したヴァンフォーレ甲府、そして仙台で残してきた成績を踏まえながらこう紹介している。 「主に右のミッドフィールダーを務める選手で、スピードを生かして相手の守備を崩すプレーを得意としている。また、状況に応じて直接ゴールを決める能力も備えている」 プロになって4年目だった道渕の名前をネガティブな意味で広く知らしめたのが、昨年10月20日に発売された写真週刊誌『フラッシュ』に掲載された衝撃的な記事と写真だった。 交際していた女性への傷害容疑で宮城県警に逮捕されていたと報じる記事には、自らの喉元に包丁を突きつけながら「死んでやる。一生後悔し続けろ」とスマートフォン越しに罵り続ける映像や、執拗に言葉の暴力を行ったライン上のやり取りのスクリーンショットが掲載されていた。 仙台は8月中旬の時点で、道渕と女性との間に発生していたトラブルを把握。その後は弁護士を通じて女性側と話し合っていた道渕から、示談が成立したという報告を受けた。直後に逮捕されたが、すぐに釈放されたと連絡を受けたこともあり、同様の行為を二度と繰り返さない、と記された誓約書を取った上で、チームの全体練習だけでなくリーグ戦の舞台にも復帰させていた。 しかし、事態は『フラッシュ』が発売された数時間後に急変する。道渕から事情を聴いた上で、仙台は「当クラブが認知していなかった事実など、クラブの秩序、風紀を著しく乱す内容が含まれていた」などと記されたリリースを通じて、道渕との契約解除を発表した。サッカー界に衝撃を与えた写真などが、仙台が言及した「秩序、風紀を著しく乱す内容」に該当していた。