記者会見拒否が騒動となっての大坂なおみの全仏OP棄権が世界に波紋…ナブラチロワら著名OBや海外メディアの見解は?
全仏オープンに出場していた大坂なおみ(23、日清食品)が1日、記者会見拒否問題の大会への影響を理由に2回戦を棄権した問題はまたたくまに世界に波紋を広げた。著名なテニス界のOBや海外メディアは、大坂の決断をどう捉え、どういう見解を示したのか。 女子テニス界の“レジェンド”ビリー・ジーン・キング(77、米)はツイッターで「大坂なおみさんが、うつ病との闘いについての真実を明らかにしたのは勇敢なことだ。今、重要なことは、私たちは、彼女が必要とするスペースと時間を与えることです。私たちは彼女の幸せを願っています」と激励のメッセージを送った。 また4大大会を制覇し、時代を築いたマルティナ・ナブラチロワ(64、チェコ共和国)は、「とても悲しい。私は彼女が無事であることを心から願っています」とツイート。 「アスリートとして、私たちは自分の体のケアを教えられたが、精神的、感情的な側面については軽く扱われている。これは、記者会見を行うか、行わないか以前の問題。頑張って!なおみ。みんなで応援しているよ」とエールを送った。 「ショッキングで悲しい」との見出しを取って報じたのは欧州をカバーするメディアの「ユーロスポーツ」。同メディアは、ボルグらと共にスウェーデン黄金時代を築いた“レジェンド”マッツ・ビランデル氏(56)、全仏で2度準優勝経験のあるアレックス・コレチャ氏(47、スペイン)、4万5000ドル(約480万円)の罰金経験のある現役プレーヤーのミーシャ・ズべレフ(33、ドイツ)のそれぞれの見解を掲載した。 同メディアによると、ビランデル氏は、「我々は彼女の幸運を願っている。彼女は有名で意見を発信することができる。彼女が再びコートに戻り、気持ちを切り替え、精神的な健康問題で他の人々を元気づけられるようになることを願っている。なおみの幸運を祈っている。他の選手やアスリートたちもこのことから学んでもらえればいい」とコメント。 コレチャ氏は、「間違いなくショッキングなこと。この状況でなおみが棄権することになるのは悲しいニュースだ」と、大坂の棄権を衝撃として受け止めた。 「(棄権は)大きな出来事と認めなければならない。彼女には同情する。彼女のプレーを見たかった。おそらく彼女は、今の状況に対応しようとして(棄権することでしか)収拾がつかなくなったのだろう。近頃のソーシャルメディアの影響で、世界全体が自分について語っているような気分になり、それがさらに普段よりもストレスを感じさせることになる。これはなんとか解決しなければならないこと。彼女がメディアと、これから先、どのように折り合いをつけるのか。どんなアイデアがもたらされるのか見てみよう。大会の棄権は10歩先をいってしまった。彼女の決断は残念なこと。彼女は自分の気持ちに正直に行動したのだが、大会期間中にこんなことは見たことがない」 コレチャ氏も大坂の決断を理解しつつも今後の成り行きに注目をしている。