記者会見拒否が騒動となっての大坂なおみの全仏OP棄権が世界に波紋…ナブラチロワら著名OBや海外メディアの見解は?
ズべレフ氏は、「とても驚いた。多くのスター選手をそこで見てきて、何千という選手が過去に記者会見を行ってきたが、すべての選手、人間は同じではない。全員が異なる感情や状態にある。彼女は、スーパースターのチャンピオンで、グランドスラム王者。その彼女が、しばらく休みが必要として身を引くことを自分で決断した。それが、結論だ」という見解を述べた。 また大坂と激闘を繰り広げてきた“ライバル”セリーナ・ウィリアムズ(39、米)のコメントも紹介された。セリーナは「彼女の決断がどれほどのものかがわかる。彼女を抱きしめてあげたい気持ちだ」と、大坂の棄権に同情。さらに「私たちはみんな個性が違い、人格も違う。誰もが同じではない。だから誰もが物事を異なる方法で対応する。彼女が考えるベストの方法、望む方向で決断したのだろう。それが今、私が言うことのできる唯一のこと。彼女はできる限りのベストを尽くしていると思う」と、その決断を支持した。 米ヤフースポーツは、「大坂が会見拒否の論争の後で全仏オープン棄権を表明」との見出しを取り、今回の問題を報じた。記事は、大坂のツイッター内容を「世界2位(の大坂)は(大会を)妨げたくなかったと語った。(会見拒否の)発表タイミングは『理想的ではなかった』とし、メッセージをもっとはっきりと伝えることができたかもしれないと認めたが、2018年の全米オープンの勝利以来、うつとの長い戦いに苦しんでいたことも言及した。大坂は、5日間のいがみ合いを呼んだ論争を引き起こしたことで『コートからしばらく離れる』として(投稿を)締め、大会組織側と話し合うことも依然として強く望んでいる」と紹介。 その上で「大坂はテニスからどのくらい離れるだろうか」と、今後の復帰の見通しについて記した。 「大坂の声明は全仏オープンでの彼女の立場に言及したものだったが、将来の大会についても不確かな立場を示した。大坂が一度も勝ったことのないグランドスラム大会のウィンブルドンは4週間以内に開幕予定だが、大坂が出場を望むのなら、準備を早く始める必要がある。もし大坂が、それまでにプレーを望まず、彼女の望むようなメディアの取り決めが解決されなければ、別のグランドスラム大会(ウィンブルドン)の欠場につながるかもしれない」と、6月下旬に開幕するウィンブルドン欠場の可能性も示唆した。 英ガーディアン紙は「大坂が記者会見を巡る騒動の中、全仏オープンを棄権」との見出しを取り、この問題を取り上げた。 同紙は、大坂が記者会見を拒否したことで、主催者側から「大会からの追放」や「将来のグランドスラム大会での出場停止」を警告されたことへの「回答として大会からの撤退に至ったようだ」と分析。また主催者側が、大坂が1回戦を勝ち抜いた後に声明を出すまで、会見拒否宣言に対する正式な反応を示さなかったことを「彼らの大坂への高圧的なアプローチは、大坂に重大な処分を受けるリスクを取るか、指示される記者会見に戻るかを選ばなければならないことを意味するとして大きな批判を集めた」と問題視した。 まだ大坂はSNSでしか意見を発信しておらず、今後のメディア対応及び、6月下旬に開幕するウィンブルドンに向けての前哨戦など、コート復帰の過程への注目が集まる。