宣言全面解除 安倍首相が会見(全文1)全国的に基準クリアしたと判断
安倍晋三首相は25日午後6時、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「緊急事態宣言」全面解除を表明 安倍首相が会見(2020年5月25日)」に対応しております。 【動画】「緊急事態宣言」全面解除を表明 安倍首相が会見 ◇ ◇
本日、緊急事態宣言を全国において解除
司会:ただ今より安倍晋三内閣総理大臣によります記者会見を行います。本日も密を緩和するという趣旨で皆さまの間隔を確保させていただいております。従いまして皆さま、ご発言ないしご質問されるときにはマスクを取り外していただいてお願いいたしたいと思います。皆さまの選択でございますので、どうぞご随意にお願いいたします。初めに総理から発言がございます。それに続きまして皆さま方からの質問をお受けしたいと思います。それでは安倍総理、よろしくお願いいたします。 安倍:まず冒頭、これを機にあらためて今回の感染症によってお亡くなりになられた方、お1人お1人のご冥福をお祈りします。感染された全ての皆さまにお見舞いを申し上げます。 本日、緊急事態宣言を全国において解除いたします。足元では全国で新規の感染者は50人を下回り、一時は1万人近くおられた入院患者も2000人を切りました。先般、世界的にも極めて厳しいレベルで定めた解除基準を、全国的にこの基準をクリアしたと判断いたしました。諮問委員会でご了承をいただき、このあとの政府対策本部において決定いたします。
新たな日常をつくり上げること
3月以降、米国では、欧米では爆発的な感染拡大が発生しました。世界では今なお、日々10万人を超える新規の感染者が拡大され、2カ月以上にわたりロックダウンなど強制措置が講じられている国もあります。わが国では緊急事態を宣言しても罰則を伴う強制的な外出規制などを実施することはできません。それでも、そうした日本ならではのやり方で、わずか1カ月半で今回の流行をほぼ収束させることができました。まさに日本モデルの力を示したと思います。全ての国民の皆さまのご協力、ここまで根気よく辛抱してくださった皆さまに心より感謝申し上げます。 感染リスクと背中合わせの過酷な環境の下で、強い使命感を持って全力を尽くしてくださった医師、看護師、看護助手の皆さん、臨床工学技士の皆さん、そして保健所や臨床検査技師の皆さん、全ての医療従事者の皆さまに心からの敬意を表します。日本の感染症への対応は世界において卓越した模範である。先週金曜日、グテーレス国連事務総長はわが国の取り組みについて高評価してくださいました。わが国では人口当たりの感染者数や死亡者数をG7、主要先進国の中でも圧倒的に少なく抑え込むことができています。これまでの私たちの取り組みは確実に成果を挙げており、世界の期待と注目を集めています。そして本日、ここから緊急事態宣言全面解除後の次なるステージへ国民の皆さまと共に力強い一歩を踏み出します。 まずは新たな日常をつくり上げることです。ここから先は発想を変えていきましょう。社会経済活動を厳しく制限するこれまでのやり方では私たちの仕事や暮らし、そのものが立ち行かなくなります。命を守るためにこそ今求められているのは、新しいやり方で日常の社会経済活動を取り戻していくことだと思います。コンサートや演劇など、文化・芸術イベントは私たちの心を豊かにし、癒やしをもたらしてくれます。トップアスリートたちが活躍する姿は私たちに夢や感動を与えます。日本各地で観光旅行に再び出掛ける日を心待ちにしている皆さんも多いと思います。感染状況に目をこらしながら来月、再来月と、そうした日常を少しずつ段階的に取り戻していく、そのための具体的な道筋についても本日お示しいたしました。プロ野球なども来月、まずは無観客から再開していただき、段階的に観客を増やしていく。コンサートや各種のイベントについても100人程度のものから始め、感染状況を見ながら1000人規模、5000人規模、さらには収容率50%へと順次拡大していく考えです。