山田裕貴の症状は「特に注意が必要!」…医師が警鐘「年間1000人が命を落とす喘息死の恐怖」
意識障害や呼吸不全を引き起こす
《今日は喘息がひどすぎて 歩いては立ち止まり、歩いては立ち止まり 沖縄では一回も苦しくならなかったのに 健康っていいなぁって 【だ、大丈夫か!?】歩行困難に陥った山田裕貴の訴え 本当に思うようになったので 皆さんもお身体には気をつけて 仕事納めまでがんばるぞー》 俳優の山田裕貴(34)のSNSでの投稿に、ファンから心配の声が上がっている。 誰しも家族や友人など、近くに喘息患者が一人や二人はいるはずだ。それほど身近な病気ゆえ軽視されがちだが、日常生活に及ぼす影響はけっして少なくない。 五良会クリニック白金高輪の五藤良将医師は「山田さんが明かした『歩いては立ち止まり』という状況は、喘息の中でも特に注意が必要な状態です」と警鐘を鳴らす。 「歩行時に息切れするということは、血中酸素濃度が低下している可能性があります。この状態が続くと、全身への酸素供給が不十分になり、臓器に負担がかかる。急激に酸素濃度が低下すると意識障害や呼吸不全を引き起こすリスクがあります。速やかな対応が必要です」 喘息治療は大きく進歩しているが、依然として喘息発作による喘息死が報告されており、その危険性が完全に払拭されたわけではない。 「喘息患者は日本に約800万人いるといわれています。2009年以降、喘息の生物学的製剤が次々と発売され、炎症反応を抑える治療が可能になりました。ステロイド吸入薬も進化し、発作時の治療や長期的なコントロールに適した薬剤が開発されています。これらにより、重症喘息患者でも、日常生活を支障なく送れるケースが増えています。それでも、2021年の統計では1038人が喘息を原因として命を落としています。引き続き注意が必要です」(同前) ◆息切れの放置は「非常に危険」 喘息の治療では、症状を安定させることが第一となる。 「喘息の治療の柱は、気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬の継続的な使用です。発作時には短時間作用性β2刺激薬と呼ばれる救急薬の使用が推奨されます。症状が安定していても、自己判断で薬を中断すると、次の発作のリスクが高まります。喘息は症状が出ていないときでも気道に炎症が残っている可能性があるため、治療を継続することが重要なのです」(五藤医師) 治療を継続していてもさまざまな要因で症状が悪化することはある。 喘息患者にとって息切れは症状悪化のサインでもあり、放置することは非常に危険だと五藤医師は語気を強める。 「基本的な治療を続けている場合でも、感染症やストレス、疲労などの要因で急激に症状が悪化することがあります。このような場合、自己判断を避けて速やかに医師の診察を受けるべきです」 喘息を抱える人にとって、日常管理と治療の継続が生活の質(QOL)を維持する鍵となる。 映画にドラマに引っ張りダコの山田裕貴だが、まずは体調を優先し、休むことも大切にしてほしい。
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