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何がどう変わった? ヴィッセル神戸が三浦淳寛氏に緊急監督交代してから連続完封勝利を成し遂げた理由

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 勝利を告げるホイッスルが鳴り終わるまで、ベンチの前で指示を飛ばし続けていたのだろう。MFアンドレス・イニエスタが後半15分に決めた値千金の一発を守り切り、名古屋グランパスを下した直後にフラッシュインタビュー。ヴィッセル神戸の三浦淳寛監督の声はかすれていた。 「もともと能力が非常に高い選手たちが多いなかで、いままでは少し失点が多かったので。そこはみんなの意識を変えることに成功していると思っています」  ホームのノエビアスタジアム神戸で9月30日に行われた明治安田生命J1リーグ第29節。ヴィッセルが出場しているAFCチャンピオンズリーグ(ACL)と重複する関係で、11月25日の開催予定が大幅に前倒しされた一戦を1-0で制したヴィッセルが、今シーズン初の3連勝を達成した。  クラブの歴史を振り返れば、リーグ戦における3連勝はトルステン・フィンク前監督に率いられた、昨シーズンの最後の3試合以来となる。加えて、三浦監督の初陣となった北海道コンサドーレ札幌との前節に続く連続完封勝利は、今シーズンだけでなく昨シーズンでも一度も達成されていない。  吉田孝行元監督(現V・ファーレン長崎コーチ)に率いられていた2018シーズン。イニエスタがデビューする直前に、ロシアワールドカップをはさんで達成した3試合連続完封勝利以来となる立て続けのクリーンシートの要因として、三浦監督は選手たちに生じた意識の変化をあげた。 「意識づけのところで、選手たちにどのようにして落とし込むのか。僕もしつこい性格なので、そこに関してはミーティングも含めてしつこく、しつこく選手たちに話をしています」

 母国ドイツに残したままの家族との時間を優先させたいとして、フィンク前監督が電撃退任したのが9月21日。直後に迎えたサガン鳥栖戦は暫定的に指揮を執った、マルコス・ビベスアシスタントコーチのもとで勝利した。しかし、今シーズン最多の4ゴールを奪った一方で3失点を喫した。  そして、サガン戦から一夜明けた24日に、ヴィッセルの取締役強化本部長兼スポーツダイレクターだった三浦氏が監督に就任する。前任者を支え、なおかつ新監督を選ぶ立場からの転身。異例の人事である上に時間も少ない状況で、初めて監督に挑む46歳は「落とし込み」という言葉を多用した。  就任から3日目で迎えたコンサドーレ戦を4-0で、さらにグランパス戦を1-0で制した軌跡を見ても、守備面に修正を加えたことがわかる。フィンク前監督の退任時で4勝8分け7敗、総得点27に対して総失点32と大きくバランスを崩していたヴィッセルのどこが変わったのか。 「いままでは前の守備が強い一方で、後ろ向きの守備に課題を感じていたなかで、前線やボランチの選手のプレスバックなど、この2試合は後ろ向きの守備も連動してできていた。1つ目で取れなくても2つ目、3つ目で取れるシーンが多い点が、少しよくなってきているところだと思います」  DF酒井高徳が変化を指摘したのは、前線から積極的にプレスをかけるとともに、相手に外されてもあきらめず、最終的に挟み撃ちにできている点だ。指揮官が言及した「しつこく、しつこく」が体現されている証であり、2シーズン連続で2桁ゴールをあげているFW古橋亨梧もこう語っていた。 「監督からはプレスにいくときに全員が連動していくことと、一度プレスにいって無理だった場合には全員が引いて、もう一度明確にプレスに行こうと言われています」

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