公明・山口代表「自公協力の実った結果」 議席増の維新には“けん制”も
公明党の山口那津男代表は、日付が変った11月1日に党本部で記者会見し、小選挙区で擁立した9人の候補者全員の当選が確実な情勢について、「北海道や東京などの接戦区は最後まで予断を許さなかったが、党の総力を結集し、自民党幹部にも応援に入ってもらうなど自公協力の実った結果」と述べた。 【動画】衆院選2021投開票日 公明・開票センターの様子
甘利幹事長の敗戦は「大変残念」
選挙戦では、有権者の新型コロナウイルスへの不安に対し、党として昨年夏以降にワクチン輸入に積極的に取り組んだ実績を強調。さらに、今後の治療薬や経口薬の承認、3回目のワクチン接種などの対策を具体的に示したことが支持拡大につながったと語った。 今回、自民党が議席を減らす一方、公明党は堅調な戦いを見せた。今後の連立政権内での公明党の影響力について、山口代表は「(獲得した)数だけで、力関係がどうだということよりも、自公の結束力を強めて、有権者に約束した政策を実現することが大切。両党の役割を最大化していくことが務めだ」と語った。 一方、自民党の甘利明幹事長が小選挙区で敗戦確実となったことについては、「最終的に(公明党からも)推薦を出し、支援も積極的に行った。出口調査などによれば公明党の7割の支援が(甘利幹事長に)届いた」としながらも、「それが結果に結びつかなかったのは大変残念。要因を分析して教訓として生かしていきたい」とした。 議席を大幅に増やし第3党となることが見込まれる日本維新の会については、「松井代表は明確に(自分たちは)野党とおっしゃった。野党は閣僚を出さずに政権合意もない前提で対応する。我々は自公で政権合意を結んで、閣僚も出して政治に責任を持っている」と野党と与党の立場の違いを強調。その上で「自公の国会運営や政策実現に是は是で協力いただけることを期待する。また非は非とするならば謙虚に受け止めて政権運営を行う」と維新へのけん制とも受け取れるような発言もあった。