【図解】戦後最低は2014年の「52.66%」 今回の衆院選の投票率は?
第49回衆議院選挙が19日、公示され、31日の投開票に向けて12日間の選挙戦がスタートしました。今月4日に岸田文雄内閣が発足した後、衆院解散から投開票までが17日という戦後最短の日程です。衆院選は戦後27回行われていますが、一番投票率が高かったのは1958(昭和33)年の76.99%、反対に最も低かったのは前々回2014(平成26)年で52.66%でした。今回の投票率はどうなるでしょうか。 【年表】安倍政権「7年8か月」を振り返る アベノミクスから安保法制、コロナ禍まで
●戦後最高は1958年の「76.99%」
戦後初めて行われた第22回衆院選は1946(昭和21)年4月10日。このときから選挙権を持つ人の年齢が25歳から20歳に引き下げられ、女性も選挙権を得て、20歳以上の男女が投票できるようになりました。投票率は72.08%でした。 次の第23回(1947年)からは選挙制度が変わりました。大選挙区から中選挙区になり、以後1993(平成5)年の衆院選まで続きました。 戦後最高の投票率を記録したのが第28回(1958年)でした。1955年10月に社会党の右派と左派が統一し、11月には自由党と日本民主党による保守合同で自民党が誕生。この保革2大政党による「55年体制」下で初の衆院選となりました。自民党は解散時勢力より減らしたものの287議席を獲得し勝利。社会党は166議席にとどまりました。投票率は76.99%を記録しました。 第36回(1980年)と第38回(1986年)はともに衆参同日選挙になり、投票率はそれぞれ74.57%、71.40%でした。このように昭和の時代は概ね60%台後半から70%台後半で推移しました。 1993年7月の第40回衆院選では、自民党が過半数割れし、日本新党の細川護煕(もりひろ)氏を首相とする非自民8党会派による連立政権が発足。38年にわたり一つの党で政権を司ってきた自民党が下野しました。投票率は67.26%でした。 次の第41回(1996年)から、小選挙区比例代表並立制が導入されました。ただ投票率は当時としては初めて60%を割り込み、59.65%でした。その後は60%前後で推移しましたが、2005(平成17)年のいわゆる「郵政選挙」で67.51%、民主党が308議席を獲得して政権交代した2009年の第45回衆院選では、小選挙区比例代表並立制の下では最高の69.28%まで上昇しました。 しかしその後は再び下降し、自民党が政権奪還した2012年は59.32%、自民・公明の与党で「3分の2」の議席を維持した2014年の衆院選では戦後最低となる52.66%でした。選挙権の年齢が18歳以上に引き下げられてから、初めて行われた前回2017年も自公で3分の2以上の議席を得て圧勝しましたが、投票率は53.68%と伸びませんでした。
●期日前投票は10月20日から30日まで
今回の衆院選の投票日は10月31日(日)で、投票時間は原則午前7時から午後8時まで。ただ投票日当日に用事がある場合は、事前に投票を行うことができます。この期日前投票は公示翌日の20日(水)から投票日前日の30日(土)までの間、各市区町村で指定された投票所に行けば可能です。