大阪府・吉村知事が定例会見10月21日(全文4完)道州制の議論は進まないと思う
経済都市として成長を目指す路線もある
だから中央省庁の移転を目指していくのか、あるいは経済都市として成長を目指していくのかと。こっちの路線もあると思うんです。例えばワシントンとニューヨークもそうですけども、政治都市と経済都市って分かれてたりもするので、霞が関のあの超権力組織、国会議員のあの古い体制を見てて、そこから働き掛けるのが難しいのであれば、経済都市としての副首都を目指していくというのも方法論としてありかなと。経済都市として成長してくれば、今度は必然的にじゃあその中央政治もちょっとこっち側に移していこうよということもなりかねんし。 でも霞が関があるからいろんな情報が集まって、企業が集中するっていうそういう論もあって、どっちが鶏か卵かっていう論は当然あるんですけど、ただやっぱりわれわれ現実的に物事を動かしていく立場からすると、できるところからやっていくということも1つ、きちんと戦略は練った上で、できるところからやっていくということをやらないと現実に、さっき言ったとおり、省庁移転なんかも全然進んでないので。やらせてもらえないですから、実際問題はね。 なのでまずは自分たちが強くなる。大阪が府市の二重行政なんか言っている場合じゃ、それは何言ってんのって話になるので、まず府市一体で強くなる組織をつくると。そこがスタートだと思います。スタート地点に立てば、いろんな国との交渉であったり、経済力を高める民間の投資の誘致であったり、そういったことに力をより、今より入れていけるんじゃないかというふうに思っていますから、まずその組織をつくった上で、ソフトの呼び込みということにも力を入れていきたいと思います。 それができなかったら府市、まだばらばらですから、一地方都市で大阪は終わるんだろうなと思います。僕は生きていけますけどね、自分は。でも孫や子供の代を考えたら、そういう大阪は残したくないなと思います。 日刊工業新聞:ありがとうございました。 幹事社:ほかに質問のある社、ありますでしょうか。よろしいですか。これで終わります。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見10月21日