「後輩に道を譲りたい」野口飛行士がJAXA退職会見(全文1)
今後やりたいことは
日本経済新聞:日本経済新聞の小玉です。26年間、お疲れさまでした。伺いたいのは、これから民間人として宇宙を支えていきたいっていうお話がありました。具体的な活動の予定があれば教えていただきたいのと、あるいは民間人として、ぜひこれがやりたいっていうことがあれば教えていただけますか。お願いします。 野口:ありがとうございます。今日集まっていただいた皆さん、ほとんどその話かと思うんですけど。実際、一応今日、今の時点ではまだJAXAの職員ということもありますし、あと1週間ぐらいはJAXAの仕事がありますので、あまり6月以降のことというのは、今日は話さないつもりで。 基本的には、先ほどごあいさつでお話しさせていただいたとおり、1人の民間人として宇宙の盛り上げにはもちろん関わっていきたいと思いますし、あとは次の世代に向けて、いかに刺激を与えていくか、研究機関、そして教育機関での仕事に関わっていきたいなという希望はあります。今後、6月以降、完全にJAXAから離れたあとで、徐々にその辺りを決めていきたいなと思っているところです。ありがとうございます。 日本経済新聞:ありがとうございます。 司会:ありがとうございます。それでは、先に手のあがったそちらの方、どうぞお進みください。社名とお名前のほうを名乗っていただいて、ご質問をお願いいたします。
「レッスンプロ」になる可能性は
ニッポン放送:ニッポン放送、畑中と申します。本当に26年間、お疲れさまでございました。 野口:ありがとうございます。 ニッポン放送:ちょっと今の関連で伺うんですが、お答えいただける範囲でということなんですが。ちょうど去年の帰還のときの記者会見で、野口さんが宇宙利用のオペレーターを担う業務と、民間人をサポートしていく業務、これからの宇宙飛行士はそのような二極化が進むだろうっていうふうに話していらっしゃいました。ちょうどゴルフのツアープロとレッスンプロのようなものっておっしゃっていました。 野口:そうです、はい。 ニッポン放送:どうですか、これからレッスンプロになる可能性。 野口:なるほど。 ニッポン放送:どうなんでしょうか。 野口:そうですね。レッスンプロ、いいですね。ゴルフやったことないですけど。1つは、はい、ありがとうございます。まずはこのJAXA宇宙飛行士として、JAXAを退職するので、JAXA宇宙飛行士として飛ぶことはもうないと。やはり、昨日ですかね。バイデン大統領がいらっしゃって、いよいよ日本人が月面へというところで、一気に月面に向けて気運が高まると思いますけれども、やはり、そういったところはJAXAの宇宙飛行士が担っていくんだろうなと。国の政策としての宇宙飛行をですね。今いる若手の後輩飛行士、ないし新しく選ばれる宇宙飛行士たちが、そういうところを担っていく中で。 一方で、やはり地球の周りを回る、いわゆる地球低軌道は、ほぼほぼ民間に開放されているというか、民間主体に、なんと言っても行き来の手段が完全に民間化されちゃっているので、そういう意味では、民間宇宙飛行士というか、民間宇宙旅行客が行く場所に、すでになっていますけど、どんどんそういうふうになっていくであろうと。そういったところに、私も水先案内人的な、それをレッスンプロというのか、ガイドというのかよく分かりませんが、そういうところでの活動が続けばいいなとは思っています。 ニッポン放送:ありがとうございます。 司会:ありがとうございます。それでは、先。どうぞ。はい、お願いいたします。