「月に行く可能性は1%から99%」野口飛行士がJAXA退職会見(全文3)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士・野口聡一さんは25日午後、都内で記者会見を行った。同氏は6月1日をもってJAXAからの退職を発表している。 【動画】宇宙飛行士・野口聡一さんが会見 6月にJAXA退職へ(2022年5月25日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「宇宙飛行士・野口聡一さんが会見 6月にJAXA退職へ(2022年5月25日)」に対応しております。 ◇ ◇
家族のサポートで一番ありがたかったのは
NHK:私が今回、本当、一番聞きたいのは、マイケル・ロペス=アレグリアさんみたいに、宇宙旅行をアテンドする民間飛行士としての、なんて言うか、契約とか、そういうのは進んでるのかとか、お誘いがあるのかとかいうことをお聞きしたいんですが。似たような質問、出てましたので、ちょっと今回の質問は、最初、冒頭のごあいさつの中で、まずは家族に感謝という言葉がありましたけど、やはり宇宙飛行士、要は訓練期間中は長期出張が多いとか、それからミッション中は当然、命の危険もあるわけでして、ご家族の負担というのはかなり大きいかなと思うんですけども、これまでのご家族のサポートで一番これがありがたかったというのは何かというのと、あと今回、実際退職なさるというお話を、奥さまなり娘さんにされて、どんな反応だったのかというのをちょっとお聞かせ願えればと思います。 野口:はい、分かりました。今、マイケル・ロペス=アレグリアさん、先月かな、アメリカの民間飛行で船長として飛んだ。彼の活動は、私は当然、刺激を受けていますし、アメリカでも何回か直接お話しすることがありました。
いろんなところで支えてくれたのは家族
実際、彼の次、もう発表になってると思いますけど、ペギー・ウィットソンもまた行くんじゃないかっていうのが報道に出てますけども、彼女も私の同期ですし、そういう意味では一緒にロシアでもNASAでもずっと訓練してた仲ですので、国の機関の宇宙飛行士を辞めたあと、その知見を生かして、これから宇宙を目指す、あるいは宇宙に行きたい人々のお手伝いをするっていうのは、極めて魅力的な仕事だと1つは思ってます。ですので、彼らの活動というのは非常に刺激を受けています。 ご質問いただいた家族に関しては、本当にやはり26年間、直接支えて、いろんなところで支えてくれたのは家族でしたので、すごく感謝してますし。やはり一番おそらく大変だったのはコロンビア号から打ち上がるまでの2年半だったと思います。その中で、直接、要は夫ないし父が、父親が、死ぬかもしれないというのを、なんと言うか、周りから意識させらざるを得ないような状況の中で、僕が宇宙に行くっていうのが夢だから、その実現に向けて頑張るといったところを無言で支えてくれたというのがやっぱり結果的に3回宇宙に行けた一番の原動力になってたと思いますし。 今回辞めるに当たっては、だいたい3回目終わった辺りで、そろそろ辞めると思ってるんだけどっていうような相談を妻とか子供たちにしたときに、驚きもありましたけど、まあそろそろじゃない? っていう感じはあったので、そういう意味ではこれから新しい挑戦をするに当たって引き続き応援してほしいなと思ってるところです。 NHK:ありがとうございます。 野口:ありがとうございます。 司会:ありがとうございます。では、どうぞ。