自民党総裁選 所見演説会(全文2)菅氏「自助・共助・公助、そして絆」
拉致問題の解決に全力
バブル崩壊後、最高の経済状態を実現したところで新型コロナウイルスが発生しました。まずはこの危機を乗り越えた上で、新型コロナウイルスによって明らかになったデジタル化やサプライチェーンなど新たな目標について集中的な改革、必要な投資を行い、再び力強く経済成長を実現したいと思っております。 外交および安全保障の分野についてはわが国を取り巻く環境がいっそう厳しくなる中、機能する日米同盟を基軸とした政策を展開してまいります。国益を守り抜く。そのために自由で開かれたインド太平洋を戦略的に推進するとともに、中国をはじめとする近隣国とその安定的な関係を構築いたします。 戦後外交の総決算を目指し、特に拉致問題の解決に向けた取り組みに全力を傾けてまいります。弾道ミサイルなどの安全保障上の脅威、自然災害、海外に在住する日本国民へのテロの危険。これらのさまざまな緊急事態や危機に際し、迅速かつ的確に対処してまいります。 環境対策。脱炭素化社会の実現、エネルギーの安定供給にも取り組んでまいります。憲法改正は自民党立党以来の党是であります。私たち自民党はすでに4項目のたたき台を提示しております。引き続き憲法審査会において各党がそれぞれの考え方を示した上で、与野党の枠を越えて建設的な議論を行っていくべきだと考えます。しっかり挑戦していきたいと思います。 私たちはまず新型コロナウイルスへの対応のためにあらゆる英知を結集します。その上で、新型コロナウイルス下で浮き上がったのはデジタル化の必要性であります。ようやく解禁されたオンライン診療は今後も続けていく必要があると考えます。子供たちの教育のために、GIGAスクールも強力に進めます。行政のデジタル化についてはマイナンバーカード、不可欠にもかかわらず普及が進んでおりませんでした。だからこそ、できることから前倒し措置をします。複数の役所に分かれている政策を強力に進める体制としてデジタル庁を新設いたしたいと思います。