【ABC特集】地球温暖化で「スーパー台風」再び? 6年前に関西各地で甚大な被害 未来の危機に立ち向かうには
9月から10月にかけて台風シーズンが続きます。6年前の9月は、猛烈な風をともなった“スーパー台風”が関西を襲いました。 気になるのは、台風と地球温暖化の関係です。温暖化で台風はこれからどう変わるのでしょうか?
地球温暖化が台風の『強さ』や『コース』にも影響?
(カメラマンリポート)「関空連絡橋にタンカーがぶつかっています」 2018年9月4日に関西を直撃した「台風21号」。各地で最大瞬間風速50mを超える、猛烈な風が観測され、損壊した住宅は5万棟を超えました。 その翌年、2019年10月は、東日本が雨をともなった台風に襲われ91人が死亡、約3万棟が浸水。神奈川県では24時間で942mmの雨が降った所もあり、23万人以上が一時避難しました。
近年の台風。大きな被害とともに『コース』も気になります。 一般的に台風のコースは、西日本から東日本へ。しかし今年、初上陸した台風は、東の海から西向きに進んで、岩手県に上陸しました。 また8年前の2016年は、観測史上初めて、北海道に3つの台風が上陸しています。
台風の『コース』や『強さ』。地球温暖化に影響されるのでしょうか? 7月、京都大学防災研究所に設立された、気候変動の研究センター。センター長の中北英一教授に話をうかがいました。
①地球温暖化が進むと、台風のコースはどうなるのか? (中北教授) 「台風ができる場所が、少し東にずれることによって、太平洋の沖を北上する台風がより増えるのではないかと予測されています」 「台風が太平洋の沖を北上すると、三陸地方に大雨をもたらすので、(総雨量が)700~800mmとか。今まで、このエリアではなかったような、たくさんの雨になるし、北海道にも台風が行きやすくなります」 温暖化が進むと、台風のコースが少し東にずれると予測されているとのこと。その理由は、北太平洋では台風発生にかかわる“海面水温の温かい場所”が、少し東に移動するからだそうです。