「核シェアリングの議論も必要」大阪・吉村知事会見6月29日(全文4)
大阪府の吉村洋文知事は29日午後、定例会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「大阪府・吉村知事が定例会見(2022年6月29日)」に対応しております。 【動画】大阪府・吉村知事が定例会見(2022年6月29日) ◇ ◇
侵略されない国家づくりもまた現実の要請
吉村:そして、そういった核保有国が軍事力を強めながら軍事のバランスが崩れてきている。つまり中国を中心に、中国・北朝鮮・ロシア、非常に軍事拡大をしているという中で、日本は隣接国という状況にもあります。また、領土問題であったり、あるいは尖閣については中国は核心的利益といっているような、そんな状況でもあります。そういったことを考えたときに、やはり日本において核の威嚇の下に侵略をされない国家をつくるということも、また現実の要請だというふうに思っています。 20年間、振り返ってみると、やはり特に中国です。中国の軍事力というのはこの20年間で圧倒的に強化をされています。この現実に目を背けてはいけないと思っています。それを、軍事力を強化すべきではないという議論は当然あるんですけども、でも現実、軍事力は強化をしているわけですから、この20年間、止めれてませんし、これからも止めれる可能性はほとんどないだろうというふうに思っています。それが中国の国家戦略です。
攻め込まれない抑止力の確保も重要
今となっては単年度で見ても、日本の国防予算と中国の国防予算を比較すると4倍、5倍というのが今の現状です。もちろん核保有国で中距離ミサイルもたくさん持ってる、2000発以上持ってるというのが、空母なんかももう配備しているというのが隣の国にあるということもまた現実として、事実として受け止めなければならない。20年前と大きく変わってきてるという状況の中で、日本が攻め込まれないというような抑止力を確保する、そして国民の命や健康、いや、命や財産を守る、そういった防衛力を装備すると。そういったことも僕は非常に重要だと思っています。 その中で、いわゆる核シェアリングの議論を行うと。議論すらしないというんではなくて、僕は議論は開始すべきだと、議論をすべきだというふうに思っています。軍事バランスが圧倒的に崩れたときに侵略行為というのが行われます。ですのでバランスを保つということが非常に重要です。もちろん日本は同盟国、アメリカがありますので、同盟国との強化、これは当然しなきゃいけないわけですけれども、していくべきだと思いますが、それを持ってしてもやはり中国の軍事力というのが非常に強化する中で、国を守るために何が必要かということをタブーなく議論することが重要だと思っています。 つまり日本が変わったんではなくて、世界が変わってるっていうことを日本自身が認識しなければならないというのが僕の価値観です。それを止めれるんであれば、もちろん外交であったりさまざまな方法で隣国の軍事拡大を止めていきたいし、それはいくべきだと思います。それが止まればいいけど、止まってない中でどうやって日本を守るのかということも、現実として考えなければならないというふうに思っています。