府立高教師の長時間労働訴訟「原告に謝罪したい」大阪・吉村知事会見6月29日(全文5完)
大阪府の吉村洋文知事は29日午後、定例会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「大阪府・吉村知事が定例会見(2022年6月29日)」に対応しております。 【動画】大阪府・吉村知事が定例会見(2022年6月29日) ◇ ◇
教育庁とも控訴断念で合意したのか
朝日新聞:朝日新聞の新谷と申します。すみません、ちょっと分かりかねましたので重ねて確認させてください。控訴するかどうかの最終決定権は知事におありだと思うんですけども、やはり教育庁の意見も大事だということですが、もう控訴断念をもう決められた、教育庁ともそこは合意されている段階ですか。 吉村:ええ、もう合意をしました。控訴はしないという判断をします。これはやっぱりするべきでないと思いますし、裁判にパワーを掛けるよりは、教員の超過する超過負担をいかに軽減して、そして教えることにできるだけ注力してもらい、いかに、とりわけ部活動ですね、これが入ってくるとどうしても過重負担になってしまいますから、ここをどう対応していくのか。 実はここ、ただ、難しい問題なんです。僕も市長時代からやってるんですけど、人の確保の問題であったり、あるいは当然、財源の問題もあります。さまざま難しい課題はあるんですけれども、この課題を、この判決を機にやはり正面から、教育庁としてもさまざまな対応策というのを検討してもらいたい。そのことのほうが、このまま控訴審で裁判をして争うよりも重要なことだという判断をいたしました。その旨を教育委員会にも伝え、教育委員会の代理人弁護士も含めて、基本的にはその方向性に賛成という意見ももらってますので、この件について控訴はしません。 朝日新聞:ありがとうございます。 幹事社:ほかにいらっしゃいますでしょうか。
原告や現職教員の方にメッセージがあれば
共同通信:共同通信の丸田です。今の件に関連して、今回、不幸にしてというか、こうして訴訟で争って、された原告の方、あるいは訴訟は起こさないまでもそういった過重労働に悩まれている方っていうのは一定数いると思うんですけども、そういった方、原告の方、あるいは現職の教員の方に対して、今回の判決を踏まえて何かメッセージのようなものがあれば。 吉村:まず当然、これは管理監督が、最終的には人事ですから教育庁、そして学校、校長の過失も認められました。ただ、やはり大阪府政における最終の責任者は知事だと思っています。今回の原告の教員には申し訳ないという思いです。謝罪をしたいと、そう思います。これを機に、この判決を基にできるだけ教員の皆さんが大きな超過勤務、超過負担になるのをできるだけそこを緩和をして、できるだけそこの超過の負担をできるだけ少なくして、そして教育活動に専念できるようにしていきたいと思います。 特に今回の事案っていうのは、実際に校長に対して直訴もする中で具体的な対策も取らなかったという校長の過失も認められています。ここの事案についてにはなりますけれども、やっぱりそういう労働環境にあったということ、これは学校あるいは教育庁ということに当然なるんだと思いますけれども、僕からもこの教員には本当に申し訳ないと、そういうふうに思います。 なので、これはどこまでできるかと、全体的な制度としてどこまでできるかっていうのはあるんだけれども、方向性とすれば、やはりできるだけ過重の負担を減らしていくと、教育活動に専念できる環境、これをできるだけつくっていきたいと思います。とりわけやっぱり部活動ですね、ここだと思います。もちろんこれは判決になった事案があったからこの事案は分かったということにはなりますけれども、見えないところでは多くあると思います。具体的にここまで校長が過失が認められる事案かどうかは別として、広くやっぱり学校の先生、負担が多い中で、過重労働、過重負担になっている部分、ここはあるというふうに思います。 なのでもうこれをいかに少なくして、できるだけ少なくして教育に専念してもらう環境を整えるか。これは先生の働き方だけではなくて、やっぱり生徒にも関わることだと思います。そう考えるとやっぱりどうしても行き着くところは、これは大阪市長時代から僕も問題意識を持って議論はしてきてるんですけど、やっぱり部活動じゃないかなというふうには。大きなところは部活動。もちろん学校におけるマネジメント、今回の事案でもそうだけど、校長の意識とかそういったものが非常に重要です。