大阪府・吉村知事が定例会見2月18日(全文5)医療体制を見える化すべき
1床、2床はものすごい重要
同じようになるとやっぱり対応できないので、感染急拡大のときはやっぱり抑えるっていうのが非常に重要だろうと思います。そのときに、やはり抑えるっちゅうてもロックダウンみたいなことはなかなかしないわけだし、今回みたいに1床、2床が非常に重要になってくるんですね。そういう感染対策もやりながら、ウイルスの感染拡大力とわれわれが取る感染拡大抑止力のバランスが勝ってれば下がってくるんですけど、負ければ上がってくるという中で、拮抗してるときにはやっぱり非常に高い数字で移行したりちょっと上がったりするとなってくると、右肩上がりじゃ対応できないぐらいのオーバーシュートじゃないときに、やっぱり医療の体制、1床、2床はものすごい重要になります。 これ特に感染拡大してるときなんかは、僕は毎日藤井部長と一緒に、どの病院がどれだけベッドがあって、これはこの角度でいくと何週間後に重症病床がオーバーするんじゃないかとか、毎日1床単位で重症の数、上りと下りとかの数もにらめっこしながらやってきました。今回なんとか乗り切ることが、この前は乗り切ることができましたけど、やっぱり病床の分母のほうを拡大していくっていうのが、やっぱり必要だろうなと思います。 そこの議論がなんか日本、あんまりない気がするんですよ。医療従事者に負担を掛けちゃいけないって、それは僕も掛けたくないし、1人でも減らしたいってあるんだけど、じゃあ病床どうやって拡大するかの議論って、なんかみんなあまりやりたがらないし、やってない気がするんです。なので、でも非常に実は1床1床が重要で、日本の医療資源全体の中でコロナとどう向き合うかの本質的な議論をどこがやってるのかなっていったら、どうなんだろうっていう疑問は常に思いながら。
医療体制の強化は非常に重要
僕自身は現場なので、そういう意味でも、まず去年の年末でいうと、去年の年末に民間病院と公的・公立病院の割合っていうのを公表しました。これはたぶん大阪が初めて公表したと思います。それまで分からなかったと思います、公的・公立病院と民間病院のコロナ対応の差なんかっていうのは誰も議論、本当はみんな知ってるんだろうけど、オープンにしてこなかったと思うんです。でもそれをオープンにして、民間全部じゃなくても力のある病院でお願いしますっていうののは基準を作りながらやって、今80病院から120病院まで増えてきました。1400床も2000床ぐらいまで増えてきて。これは増えたからいいってわけじゃなくて、やっぱり来たるべき、何か来たときにできるだけ受け入れを広げれば、広げないと、そこがものすごく小さかったらすぐ緊急事態宣言をやっぱりやらなきゃいけないし、右肩上がりで伸びちゃうのは防がなきゃいけないんだけど、そこの医療資源を、できるだけ医療の体制を強化するっていうのも、もうこれは非常に重要だと思うんですよね。 でもこれを言うと、命を粗末にするのかとか、一生懸命やってる医療従事者に対してどうなんだとか、批判を受けるんです、この分野に突っ込もうとすると。そこはちょっと違うのかなと。確か日本医師会も病床の確保についての対策を考えますってどこかで言ったと思うんですけど、総理と官邸とで話をしたときに、そういう会議体をつくると思ったんですが、あれはなんか答え出たんですかね。例えばこれだけの数は後方支援病院としてこういう基準の病院はやるとか、クリニック等でもこういう経験のある方は、クリニックでは受け入れられないけれどもそこから看護師さんを派遣するだとか、そんなルール作りだとか、そんなことを踏み出す人ってほとんどいない感じがするんですよ。 世界で見たら、やっぱり病床も日本は圧倒的に多いし医者の数もそんな少ないわけでもないので、本当に医療の資源がコロナ有事体制になってるかの検証というか、それは本当はやらなきゃいけないんじゃないかなと。僕は一生懸命、基準も作りながらやってるつもりなんですけど、ここは絶対誰も言わないよねと僕は思うんですけどね。で、医療が崩壊する、医療体制が逼迫してる、だから我慢してくれと。我慢してる先っていうのはさっき言った日々の生活をしている方であったり、失業したりする人も出てくるわけですよ。