凄腕「選挙コンサルタント」が斎藤知事を支えた「PR会社社長」のnoteを読んで“絶句”…「公選法違反を疑われるのは当然」と指摘するワケ
《「日本の全てのダサいをなくしたい」フランス留学中にそう思いました》──折田楓氏はnoteで、自身の原点をそう説明した。折田氏は2017年5月、兵庫県西宮市に「株式会社merchu」を設立。merchuは「メルチュ」と読む。この頃、斎藤元彦・兵庫県知事は総務省のキャリア官僚で、自治税務局に勤務していた。 【写真を見る】ナイトプールではしゃぐ様子も! キラキラ女子・折田楓氏(33)の「承認欲求強め」なSNS ***
merchuは公式サイトで事業内容を《SNSやWebを活用したオンラインでのブランディングやマーケティングを軸に、プロデュースやプロモーションなどを手がけます》と説明している。大手メディアはPR会社と記述しているようだ。折田氏のnoteによると17年の設立時から順調に仕事を受注し、merchuは急成長を遂げたという。 だが2020年3月ごろからコロナ禍が日本を本格的に襲いかかり、政府は4月に緊急事態宣言を発令。merchuの顧客だった飲食店やホテルの契約が軒並み解除となり、折田氏は《案件の4分の3が民間企業、4分の1が行政という割合》を変更し、行政案件を中心に据えることを決断した。 翌21年3月に斎藤氏は総務省を退職し、兵庫県知事選への立候補を表明。同じ3月にmerchuは兵庫県から「成長期待企業」に選定された。7月の投開票で、斎藤氏は初当選。同じ7月に折田氏は県地域創生戦略会議の委員に就任する(註1)。2人の動きはまるで軌を一にしているように見えるが、この時点では偶然の要素もあっただろう。 だが、折田氏は22年に兵庫県eスポーツ検討会の委員に、23年には県空飛ぶクルマ会議検討会の委員に就任した。こうなると斎藤氏がトップである兵庫県と折田氏は“密接な関係”を結んだと指摘されても仕方ないと言える。
「アピールしておきたい」
今年3月に斎藤氏のパワハラ疑惑などが浮上。9月に県議会が知事の不信任案を可決すると、斎藤氏は議会の解散ではなく自動失職を選択した。11月17日に出直し知事選の投開票が行われ、斎藤氏は再選を果たす。 11月20日、折田氏はnoteに「兵庫県知事選挙における戦略的広報:『#さいとう元知事がんばれ』を『#さいとう元彦知事がんばれ』に」との記事を投稿。出直し知事選に関する広報全般を斎藤氏に依頼されたと主張した。 その記事では選挙戦の舞台裏、特にSNS戦略の実情がリアルに明かされたのだが、なぜ、これほど包み隠さず率直に書いたのか。その理由の一つとして折田氏は《東京の大手代理店ではなく、兵庫県にある会社が手掛けたということもアピールしておきたい》と説明している。 折田氏の記事は公開後「公職選挙法に抵触する可能性がある」と問題視された。そのため記事には修正が加えられた。11月28日現在、noteで公開されている記事は20日に配信された内容とは一部が異なっている。この記事は修正前の記事を元に話を進める。 noteの記事で折田氏は自身が有識者として県の委員を務めていたことから、もともと斎藤氏とは面識があったと主張している。