近鉄・2024年秋に新型一般車両を導入へ「シリーズ21」以来24年ぶり
投入線区は奈良線、京都線、橿原線、天理線
近畿日本鉄道は17日、2024年秋に新型一般車両を導入することが決まったと発表した。投入線区は奈良線、京都線、橿原線、天理線で、他線区へも展開予定としている。 【写真特集】近鉄新型特急「ひのとり」公開。広々した運転席や流線形の新たなシンボル車両
車内防犯対策や省エネルギー化やバリアフリー対応を進める
発表によると、同社では1965年から74年に製造した車両約450両について必要分を置き換える計画をもっており、今回は40両導入する予定となっている。 新型一般車両の導入は2000年の「シリーズ21」車両以来24年ぶりで、車内防犯対策や省エネルギー化やバリアフリー対応を進め車内の快適性の向上を図るという。
車内に防犯カメラを設置することで乗務員や運転指令者が車内の状況を確認
新型車両は「ご利用いただくあらゆる方々に使いやすく、お客さまと地球環境に優しい車両」をコンセプトに、車内に防犯カメラを設置。乗務員や運転指令者が車内の状況を確認できるようにする。
転落防止幌、車内の扉上には大型の液晶ディスプレイ
ホームから編成連結部への転落を防止するための転落防止幌を設置。ほかにも、これまでの車両と比べて車両床面の高さを下げ、駅ホームとの段差を低減する。 車両両端には優先座席を配置し、うち1か所は車いすスペースを併設。車内の扉上には大型の液晶ディスプレイを設置し、停車駅や駅構内設備などを多言語で表示するほか、列車の運行情報も知らせる。
ベビーカーや大型荷物に対応する座席付きのスペースの導入
また、ベビーカーの利用客やキャリーバッグやスーツケースなどの大型荷物を持つ利用客には、利用客が周囲に気兼ねなく過ごせるスペースを1両あたり2か所に設置。同社は「ベビーカー・大型荷物に対応する座席付きのスペースの導入は、日本初となります」としている。
外観のデザインは「近鉄伝統の赤色」をより鮮やかに
外観のデザインについては「『近鉄伝統の赤色』をより鮮やかにすることで新しいイメージを創出します。車内の内装には、花柄の座席表布や木目調の壁を使用して、明るく優しい印象とします」と発表した。
投資額は約84億円
また、今回の新型車両導入の投資額は約84億円(1両あたり約1.85億円、設計費などはのぞく)となっている。