近鉄・新型特急「ひのとり」車両を公開 運行開始は2020年3月14日
近鉄・新型特急「ひのとり」車両を公開 運行開始は2020年3月14日
近畿日本鉄道(近鉄)は19日午前、大阪府八尾市の近鉄高安車庫で大阪難波と近鉄名古屋の両駅を結ぶ新型特急「ひのとり」の報道向け内覧会を行い、赤を基調とした流線形の新たなシンボル車両の内容が明かされた。 【写真特集】近鉄新型特急「ひのとり」の広々した運転席
アーバンライナーを「ひのとり」に順次置き換え
同社によると、現時点で特急「アーバンライナー」が1日約40本往復で運行されているが、2020年3月14日からはそのアーバンライナーを「ひのとり」に順次置き換えるという。 車両形式は「80000系」で、大阪難波~近鉄奈良両駅間でも、一部の特急に運用予定。製造両数は、2021年3月までに6両と8両の2種類、合わせて11編成を導入する計画だ。
新たなシンボル特急として羽ばたくことを期待
名称となった「ひのとり」は、新たなシンボル特急として大きく羽ばたくことを期待し、ゆったりとした空間や上質なサービスを提供する車両のイメージを、翼を広げ飛ぶ「ひのとり」に重ね合わせ命名。車両にも、その羽ばたく鳥の姿が描かれている。
列車の両端2両は「プレミアム車両」を設置
列車の両端2両は「プレミアム車両」を設置。全席3列シートで、後部座席を気にせずにリクライニングできる「バックシェル」も用意している。
座席にはヒーターやコンセント
座席の前後の間隔が130センチとなっているため広く、座席にはヒーターやコンセントなども用意されるなど、様々な面でアップグレードを図っている印象だ。
先月25日から、大阪府東大阪市の車両工場から同社車庫への輸送を開始。先頭車両が運ばれた際は、深夜の大雨というコンディションにもかかわらず、新型車両が運ばれる光景を写真やビデオにしっかりおさめる多くの熱心なファンの姿がみられた。
同社の広報担当者は「座席数は現行の特急車両より少なくなりましたが、その分空間は全体的にゆったりしています。大阪~名古屋間をただ移動するだけでなく、移動時間も目的のひとつにして、楽しんでほしいです」と話していた。 フリーライター 北代靖典(むとクリエイト)