<戦後80年>私たちは何を学ぶべきか―日本の戦争と戦後を振り返る記事6選
太平洋戦争の終戦から80年となる2025年。世界では、ロシア・ウクライナ戦争やガザ紛争、シリアのアサド政権の崩壊など、武力衝突が起きております。 【画像】<戦後80年>私たちは何を学ぶべきか―日本の戦争と戦後を振り返る記事6選 日本はなぜ戦争へと進んでしまったのか、戦後の日本はどのような歩みとなったのか――。戦争や平和について今一度考えるためには、近現代史の視点が重要です。 近現代史の視点を読み解く記事を紹介します。 <目次> ・「成金時代」に浮かれる戦前日本が直面した『貧乏物語』 戦前経済史講義 なぜ日本人は戦争への道を選んだのか(1)(2023年5月1日) ・明治版「防衛3文書」から見る日本人の〝精神主義〟 満州事変に至る道 大日本帝国陸軍の素顔(1)(2022年12月6日) ・大谷翔平活躍の中、なぜアジア人差別が横行するのか 100年続く米国の病「黄禍論」(1)(2022年10月28日) ・山本五十六が軍縮会議への関心を失った海軍の人事 山本五十六:その実像への接近の試み(第1回)(2021年12月29日) ・【世界が注目】「日本のいちばん長い日」「肉弾」…“戦中派”映画監督が描き続けた戦争の生と死、ETV特集『生誕100年 映画監督 岡本喜八が遺(のこ)したもの』(2024年12月19日) ・【悲惨だった朝鮮半島】戦後79年、知られざる歴史 南北で分けた終戦直後の在朝鮮日本人たちの運命(2024年8月15日)
「成金時代」に浮かれる戦前日本が直面した『貧乏物語』戦前経済史講義 なぜ日本人は戦争への道を選んだのか(1)(2023年5月1日)
日露戦争後、巨額の外債の支払いなどで国際収支の危機に直面していた日本にとって、第一次世界大戦の勃発(1914年)はまさに「天祐」(天の助け)であった。大戦勃発当初は経済混乱が起きるが、1915年後半に入ってからは、多くの軍需物資を必要とする英仏露など欧州連合国向けの輸出や、中立を保ちながら連合国への輸出を激増させていた米国への輸出が急増した。大幅な輸出超過により日本はそれまでの債務国から債権国へと転換した。 また国際的な船舶需要急増により造船業が発達し、欧州からの輸入が困難になったことで機械工業、化学工業、鉄鋼業など重化学工業も国内代替化が進み急速に発展した。既に発展していた紡績業や製糸業など繊維産業も、欧州からの輸出の急減により、その穴を埋める形で日本からの輸出が急増した。 こうして第一次世界大戦は日本経済の工業化を大きく促進した。また工業化の進展により京浜、京阪神の工業地帯には多くの労働者とそれを相手とする小売商などが集まるようになり、都市化も加速することになった。 【つづきはこちら】 「成金時代」に浮かれる戦前日本が直面した『貧乏物語』 戦前経済史講義 なぜ日本人は戦争への道を選んだのか(1)