ミャンマーで拘束 ジャーナリストの北角さんが会見(全文1)Tシャツ1枚のまま連行された
ミャンマーは第2の故郷のような場所
司会:(英語) 北角:パスポートは私、現在持っています。そして私に対する訴追は全て取り下げられたと聞いています。ですので公式にはミャンマーに問題なく入国することができると思うのですけれども、といいますか、建前ではそうなっているはずなんですけれども、ただ、多くの外国人が入国できなくなっているというような話も聞きますので、これは実際に試してみないと分からないところだと思います。気持ちとしてはもちろんすぐにでもミャンマーに行って記者の仕事を続けたいというふうに思っていますし、私の、もう6年ミャンマーに暮らしていて、第2の故郷のような、そういう場所なんですね。友達もたくさんいます。なので戻りたいとは思っていますが、簡単に戻れる状態ではないと思います。また、私は現実を伝えるという思いを背負っていますので、例えば私が事実を口にすることでミャンマーへの入国が難しくなったとしても、それはやはり口にする、情報発信をしていくべきだと思っています。
ミャンマーで起こっていることに関心を向けて
司会:(英語) 北角:そうですね。まず日本の方たちにはミャンマーで起こっていることに関心を向けて、できるのであればどんな形ででも、小さな形でも関与してほしいというふうに思っています。例えば日本でも街頭でビラ配りをしている在日ミャンマー人の方とかがいらっしゃると思うんですが、そういう方は足を止めてくれる日本人、ビラを受け取ってくれる日本人が非常に少ないために大変悲しい思いをしてると聞いています。そういうのを目にしたときに足を止めて話を聞いてくれる、または頑張ったねと一言掛けてくれる、それだけでも大きな力になると思いますので、そういう、できるところからできることをミャンマーのためにしていただければと思っています。 日本政府なんですけれども、ご存じのとおり歴史的な経緯から日本とミャンマーは非常に縁がある国で、国としても影響力があります。ミャンマーの人は非常に日本政府に期待をしていまして、どうにかこの状況を打開する具体的な行動を取ってほしいというふうに、私にも再三伝えてきています。日本政府はそのような影響力から幾つもの外交カードを持っているはずなので、そういったカードを適切な時期に勇気を持って決断をして切っていただくというのが必要なことと思います。 日本が強い態度に出ればミャンマーを孤立に追いやり、中国と接近することになるという話をよく聞くのですけれども、私は、一時的にそうなったとしても、いつか日本の力が必要に、日本の力をクーデター体制が頼ってくる時期があると思います。それはすでに国の運営がうまくいかないということは明らかになってきているからです。そのときに日本が影響力を発揮して問題解決に向けた動きができるんではないかと思っています。 司会:会場のほうからもご質問ありましたら、日本語でもお受けします。こちらの前のマイクのほうでお願いします。