ミャンマーで拘束 ジャーナリストの北角さんが会見(全文1)Tシャツ1枚のまま連行された
虚偽のニュースを流したというのはでたらめ
司会:(英語) 北角:国内メディアでは、私は虚偽のニュースを流したという罪で捕まったということになっています。しかしそれはまったくでたらめでして、私は記者の倫理に従って仕事をしていただけだと考えています。その上で、軍側の狙いとしては、私がヤンゴンで活動していたことはおそらく目立っていたので、そうした記者を逮捕することで、外国人記者であっても容赦しないというような脅しを伝える目的があったんだと思います。 奇妙なことに、フェイクニュースを流したという罪なのですけれども、ただ、実際に私が裁判で、もう第1回の裁判があったんですけれども、裁判では何がフェイクニュースなのか、また、取り調べの間も、私がどの記事を書いたからいけなかった、どの記事、どのビデオを撮ったから、これが間違いであるということは一切、当局から示されていません。なので、証拠に基づいて何が問題があったということではなくて、もともと外国人記者に対する脅しとして私を逮捕したんだと考えています。
相当広い範囲に働き掛けていたと思う
司会:(英語) 北角:私は交渉の過程を知らされていません。なのですが、日本大使館の丸山市郎大使が2回、私の接見、接見といっても結局電話でやるんですけれども、に来てくれて、そのときに日本政府としてはミャンマー側と、全力で解放を求める交渉をしていると。ネピドーの中央官庁にも足を運んで実際に交渉しているというふうに聞きました。接見は2回しかできていないんですけれども、私に会えないときでも差し入れを持ってくるのに、丸山大使が自ら差し入れを持ってくるとともに、刑務所の所長に面会して、私の待遇ですとか健康状態とかをチェックして、申し入れも行って、それで帰っていったというふうに承知しています。そのように相当広い範囲に対して働き掛けを行っていたというふうに私は思っています。 もう1つ、求めることなんですけれども、私は確かに日本人で、日本政府の支援を受けて解放に至ったわけですが、問題はこれで解決したわけではないんですね。4000人以上の政治囚がいるとされていますし、何よりクーデターの体制が今も続き、多数の人が、800人以上の人が殺されていると、そういう状態です。ですので私の解放に力を尽くしていただいたその力を、ぜひともミャンマーの問題の解決のために尽くしてほしいと思います。