菅首相が「宣言」延長&「退陣」会見(全文1)接種加速化は間違いではなかった
できない部分の一番は病床の確保だった
私自身、今、できない部分、やはり一番は、なんと言っても病床を確保することだったというふうに思いますし、それと同時にコロナというのは、医師、看護師の皆さんも通常の3倍ぐらい掛かるということであります。そうしたいろんな、例えばワクチン接種には多くの人が参加してくれますけど、コロナ対策にはなかなか参加、新しい人に来てもらうことは難しいとか、そうしたいろいろなことがあったということも事実でありますので、そうしたことを次の政権にはしっかりと、ワクチン、治療薬、そうしたことも含めて現状を引き継いでいきたい、こういうふうに思ってます。尾身先生もちょっとよろしいですか。 尾身:はい。私は、先ほど、総括という話と、次の政権への期待ということですけど、私は現政権には本当にいろんな対策を打っていただいたと思ってます。それで、今は総理もおっしゃったように、確かに感染力の強いデルタ株の出現があるわけですけども、ワクチンの接種率が非常に今、順調に進んでいるということと、それから新しい抗体カクテル療法が出てきたということで、私は今、新しいフェーズに入っていると思います。そういう中では、次の政権には現政権が築いていっていただいた基礎をさらに発展していただければと思います。その際、3つの点をぜひお願いできればと思います。
次政権はブースター接種の検討を
1つはワクチン接種が進んでいますから、そのさらなる推進ということで、当然、若い年代層への推進ということはもとより、実はこれから地域の感染が少しずつ減っていく可能性が私、あると思っていますけど、そういうふうになると、実はこれはもう、われわれ経験的に分かっているわけですけど、感染が残るスポットというものが維持してしまうということがあるので、私は若い人たちへの接種とともに、リバウンドを防ぐという意味で、そのスポットに集中的なワクチンをやっていただきたいということもあります。 それから、このワクチンは非常に優れたワクチンですけど、どうも期限が切れると少しずつ免疫力が落ちるということも、もうだいたい分かってきてますので、ブースター接種についても次政権については今から検討いただきたいと思います。 それから2つ目は、今はもう医療の逼迫を防ぐということが最終課題でありますので、そういう意味では高齢者や基礎疾患のある人に対する早期検査と早期治療というのをぜひお願いしたいと思います。これまでは軽症者に対する治療もなかったので、具合は悪くてもすぐに検査をするというインセンティブは、私はなかったと思います。今回、特に軽症者にも有効な抗体カクテル療法が出てきたので、国にはぜひ、新しい政権には、この早期検査、早期治療ができるための仕組みをぜひ早期につくっていただければと思います。 最後には、先ほど総理もおっしゃってましたけど、ワクチンの推奨と、あと検査の陰性の、このいわゆるパッケージということですけども、私はこのワクチン検査パッケージというものに対しては国民が多くの方々が関心を示していると思いますので、いわばわれわれが申し上げたワクチン検査パッケージの運用については、できるだけ早く国民的な議論を進めていただければと思います。以上であります。 司会:はい。それでは、続きまして読売新聞、黒見さんどうぞ。