菅首相が「宣言」延長&「退陣」会見(全文1)接種加速化は間違いではなかった
全てをやり切るには短い時間だったが
そして、東京オリンピック・パラリンピックであります。この夏の開催にはさまざまな意見もありましたが、招致した開催国として責任を果たし、やり遂げることができました。選手たちの素晴らしいパフォーマンスは多くの人々に感動をもたらし、世界中に夢や希望を与えてくれました。さらに、障害のある人もない人も助け合って共に生きる共生社会の実現に向けて、心のバリアフリーの精神を発信することもできたと思ってます。 全てをやり切るには、1年はあまりにも短い時間でありましたが、子供や若者、国民の皆さんが安心と希望を持てる未来のために道筋を示すことができたのではないか、このように思っております。内閣総理大臣として、最後の日まで全身全霊を傾けて職務に全力で取り組んでまいります。国民の皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして尾身会長にもご説明をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上でご質問をお願いいたします。 それではまず幹事社からご質問をいただきます。それでは日本テレビ、山崎さん、どうぞ。
新型コロナ対策で反省すべき点は
日本テレビ:日本テレビ、山崎です。今回、緊急事態宣言が延長され、医療の逼迫も改善されない中、総理は退陣することになります。この1年を振り返って、新型コロナ対策を総括して、どこに問題があったのか、できなかったこと、反省すべき点について国民に対し、自らの考えを具体的に説明してください。また、その反省を踏まえて次の政権に取り組んでほしい課題についてお聞かせください。 菅:まず私自身、この1年間、コロナ対策、全力で取り組んできました。その中で、当時はまさにコロナの全体像というのがまったく分からない中で、先生方や海外のそうした先行例を参考にしながら感染対策を行ってきました。そして、やはり医療体制をなかなか確保することができなかったっていうのは大きな反省点であるというふうに思ってます。 まさにこの感染症法の改正によって、国や地方自治体が病床提供に対して要請や、また、できなければ公表ができるようになりました。そういう中で、例えば東京都には厚労大臣と知事と両名でその要請を出しましたが、必ずしも十分な効果が得られているわけではなかったというふうに思ってます。こうしたことはまず1つの大きな反省材料であるというふうに思ってます。 ただ、それと同時に、この感染対策について、私はやはりワクチンが切り札だと思ってます。日本よりはるかに厳しい制限を国民の皆さんに加えている海外においても、やはりロックダウンでもなかなかコロナを、感染拡大を阻止することができなかった、【このあと1つの波で 00:20:00】、しかし、最終的にワクチンによって大きく改善されたということも事実だというふうに思ってます。ですから、政府としてはワクチン接種に全力で取り組んできました。そして現在は抗体カクテルという重症化になりにくい薬も開発されました。先ほど私、申し上げましたように、東京都をはじめ全国でこの治療法を使ってますけど、そこは大きな効果が出てますから、そこをやはり使い分けていくことがこれから大事だというふうに思ってます。