夫が不倫して逃亡、子どもはがんに…押し寄せる試練も「救いの手」受け取らず 衝撃受けた日本のシングルマザーの過酷な実態
「手当をもらうこと自体が敗北」 代々受け継がれる“離婚は恥”という教え
日本のシングルマザーが貧困から抜け出すには何が必要なのでしょうか。 「制度が必要ですね。シングルマザーの声を聞くことも必要です。あとは上から目線にはしたくないですけど、ママたちにも教育が必要だと思います。元旦那の7割が養育費を払ってないのは非常に問題ですね。どこの国にも逃げたい男はいるんですよ。でも、他の国は逃げたいのに逃げられないという制度ができているから払うしかない」とマカヴォイ監督。「海外のモデルを見れば、どこの国が一番成功しているのか分かります。まず国はそれを調べてほしい」と続けました。 また、日本には長らく離婚は恥ずかしいこと、という概念がありました。行政から手当があっても、「みっともない」「かっこ悪い」と自分を責めて受け取らず、離婚は自己責任との風潮もいまだに残っています。しかし、マカヴォイ監督は「自分ははてながいっぱいありましたね」。そもそも制度としてある支援を受けないことは、「おかしい」と異を唱えます。 及川さんは、「私もシングルマザーやってましたけども、手当をもらうこと自体が敗北じゃないですけど、国から何か助けてもらい援助されるのは恥ずかしいなっていう思いがありました。母もシングルマザーだったので、絶対に人に知られちゃいけないとやっぱり身内から言われて、国から補助をもらうなんていうのはもうあり得ない、みっともないからダメだって言われ続けてきているので、1円も援助を受けない。私もそれを聞いていると、そうしないことがかっこいいみたいな思い込みもあって、永遠に続きますよね。日本人の自分の責任は自分で取るみたいな考え方自体の根底から覆さないと何も変わらない。国が変わっても行政がいろんなものを準備しても、たくさんの方が手を差し伸べようと思って準備をして、食べにきてください、何がありますよと言っても、そこに行くという行動を起こすだけのマインドがないというか、そこをたぶんライオーンは強く言いたかったのかなって思っています」と話しました。