〈年金月15万円〉80歳母、せっかく見つけてくれた「老人ホーム」をわずか「45日で退去」…自宅に戻る車内で発覚する「長男の醜い裏切り」
父(母)が亡くなり、ひとりの残された母(父)。高齢となった親が実家でひとり暮らし、というケースは非常に多いでしょう。万一のことがあったら……しかし、そんな親を思う気持ちには下心が隠されていることもあるようです。 ▼【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
父を失い憔悴する母…心配した長男が「老人ホーム」を提案
夫を事故で失い、突然ひとり暮らしとなった田口素子さん(仮名・74歳)さん。仲睦まじい夫婦だっただけに喪失感は大きく、抜け殻のような毎日を送っていたといいます。3人いる息子のうち、長男の自宅は車で30分ほどの距離。子どもたちの間で、長男宅で同居という話もあがりましたが、義娘とは相性が悪く、素子さんには同居の意思がありません。 長男は何かと心配して週末ごとに訪ねに来てくれます。ただあまりに憔悴している母の様子をみて、このままではいけないと思ったのでしょう。「老人ホームを考えてみては?」と提案しました。それに対して素子さんは「私を厄介払いするつもり?」と悪態をついてしまったとか。 母親の気持ちを察したのでしょう。長男は丁寧に説明してくれたといいます。今どきの老人ホームは、昔のような姥捨て山みたいなところではない。介護を必要としない、健康な人だけが入居できる施設もあるし、高級ホテルみたいなところもある――いろいろと今どきの老人ホーム事情を話してくれました。 さらにタブレットを使っていろいろな老人ホームの写真や動画を見せてくれました。「これが本当に老人ホーム?」。素子さんが抱いていた老人ホームのイメージががらりと変わったといいます。 ――一緒に見学に行こうよ。写真や動画と実際は違うかもしれないし このまま自宅にいても一人で老け込むだけだと思った素子さん、長男に老人ホーム選びを任せることにしました。条件として挙げたのは「費用は年金月15万円と貯蓄額を考慮して月25万円まで」「食事が美味しい」「入居者同士の交流が盛ん」の3つ。さらに欲をいえば「居室から海が見える」となおよい……翌週には長男が候補となるホームの見学会を予約してくれました。 見学に行くと、想像以上の素晴らしさ。費用、設備、眺望。試食もさせてもらいましたが、まるでレストランのような美味しさ。文句のつけようがありませんでした。「私、ここで暮らしたい」。素子さんは早々に契約を決めました。