水筒の底の“丸いシール”を剥がしていけない!飲み物がぬるくなる原因にも…剥がれた場合の対処法を聞いた
寒さが厳しいと、温かい飲み物がほしくなる。水筒に入れて持ち歩く人もいるだろうが、水筒の底に貼られている、丸いシールに注目したことはあるだろうか。 【画像】底の「保護シート」が剥がれた水筒はこうなる 調理用品メーカー「和平フレイズ」の担当者によると、重要な役割があり、剥がすと、飲み物がぬるくなりやすくなることもあるそうだ。理由や剥がれた時の対処法を聞いた。
底の溶接部分に「ふた」をしている
担当者によると、水筒の底にある丸いシールは“保護シート”という名称だ。 水筒は「真空断熱二重構造」といって、保冷・保温性を高めるため、容器の造りが二重構造になっている製品もある。保護シートは、そのための真空処理をした溶接部分を保護する“ふた”の役割をしているという。 「製法上、底面に空気を抜いた溶接跡が残っています。そのままではふさいだ部分が破損する恐れがある(見た目もよくない)ので、保護用の丈夫なシールを貼って隠しています」 また、保護シートの中央には「ロットナンバーシール」といって、製品の品番と製造管理番号を記載したシールも貼られているそうだ。 役割があった保護シートだが、誤って剥がしてしまった場合はどうなるのか。 「剥がしてもすぐに保冷・保温機能が損なわれることはありませんが、使用中やお手入れ時に機能が損なわれる可能性が高まります」 保護シートが剝がれたまま使うと、底の溶接部分が損傷することがある。すると、保冷・保温性が損なわれ、温かい飲み物は冷めやすく、冷たい飲み物はぬるくなりやすくなるという。さびの原因となることもあるそうだ。 もし、剥がれてしまった場合は、樹脂製の防水シールやアルミテープなど、“水に強く破れにくいシール”を底面のサイズに切り抜き、改めて貼ることで対処できるという。
交換部品の購入には「品番」が必要
また、ロットナンバーシールについては、「剥がしても問題ありませんが、交換部品を購入するときは、識別する『品番』が必要となります」とのこと。 ロットナンバーに記載されている情報は、生産時期や出荷先を追跡するために使われる。アフターサービスや直営のECサイトで、パッキンなどの交換部品を入手するためには、シールに記載された品番が必要になるそうだ。 こちらが剥がれてしまった場合は、記載されている番号を控えるか、ロットナンバーシールをなくさないように保管してほしい。 保護シートの“剥がれ”につながる扱い方はあるのだろうか。「簡単に剥がれることはあまりないですが、粘着剤が軟らかくなると剥がれやすくなります」と担当者は話す。
手で触れない状態なら注意
目安として、水筒が手で触れないほどの温度になると、保護シートも剥がれてしまうことがあるそうだ。炎天下や高温になった車内に放置するのは避けてほしいという。 そのため、水やぬるま湯で洗うのはOKだ。食器洗い機や食器乾燥機の使用に対応している製品もあるので、水筒の取り扱い説明書を確認してみるといい。 保護シートの重要性を理解すると、水筒を長く快適に使うことにもつながるはずだ。もし、剥がれてしまった場合は、水に強く破れにくいシールを貼るなどして対処しよう。 後編では、水筒の保冷・保温性能の低下につながるNGな使い方、長く使うためのお手入れのポイントを紹介する。
プライムオンライン特集班