ハーバード大が注目する地中海式ライフスタイルとは ?/ 世界中の学会や大学を巡る、根来秀行教授の最先端医学リポート
《Paris》ソルボンヌ大学でみっちり教授職。コロナ治療薬の開発も順調!
旅の最後はパリ。1週間の滞在期間はソルボンヌ大学での教授職でびっちり。学生への講義や研究室の指導、合間にハーバードからの仕事をオンラインでこなしていたそう。ところで、講義はフランス語で行うの? 「フランス人あるあるで、最初はフランス語で話さないと聞いてくれないんですよ(笑)。早々に英語に切り替えますけど」
ソルボンヌ大学附属テノン病院にて。ホテルのような瀟洒な造り。 「ソルボンヌでは主にコロナ治療薬の研究・開発を進めています。米国腎臓病学会でも報告しましたが、ミトコンドリア内で酸素と栄養素を使ってエネルギーを生み出す“細胞呼吸”を応用した薬です。治験も始まっていますが副作用も極めて少なく安全性が高いことがデータとして集積されつつあり、現在順調に開発が進んでいます」 こうして23日間の旅を終え無事帰国の途についた根来教授。ハードスケジュールだったが「体調はラッキーなことに大丈夫でした」とにっこり。なんと帰国の2日後には高野山で講演もこなしていた! 次回は忙しくても副交感神経を優位にして、ストレスを逃がせる方法を伝授していただく。お楽しみに!
【話してくれたのは】 根来秀行 さん 医師、医学博士。1967年、東京都生まれ。この連載から生まれた『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』、『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(いずれも集英社)が好評発売中。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授のほか、奈良県立医科大学、信州大学特任教授、高野山大学など、複数の大学の客員教授・教授を兼任。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界の最先端で臨床・研究・医学教育にあたる。 撮影/根来秀行・角守裕二(根来先生ポートレイト) イラスト/浅生ハルミン 構成・原文/石丸久美子