「はやぶさ2」カプセル回収前にJAXA会見(全文4完)試料はまず初期分析の合同チームで分析
どう写るかは結構読めない
で、すごく難しくて、撮影できたとしてもどう写るかというのは結構、また読めないんですね。で、いろいろ計算して、見積もりはしてるんですが、そのとおり写るかどうかとか、ピンぼけしないかどうかとか、いろんなことが分からなくて、だけど、そういう中で、今まで研鑽を積んできたサイエンスチームと、あと、運用・計画チームが力を合わせればどこまでできるのかというのを試すいい絶好の場だと思いますんで、こういうチャンスがあると、「はやぶさ2」のチームはもうやらないではいられないという人たちが多いので、探査機にリスクがない範囲、かつ、分離したあとでもう離脱もしたあとなので、そのリスクがない範囲のリスクのハードルがちょっと下がっている状態なので、やれることはやりましょうということで挑戦を決めたということです。 吉川:では、2つ目のご質問のLIDARの実験なんですが、これは今回は試験的なものですけれども、「はやぶさ2」のLIDARは距離を測るためのものなので、それを小惑星では最長でも20キロメートルぐらいの距離を測っていたと。20キロメートル以下ですね。で、今回はそれをもっと長い、桁違いに距離でもその光を受けることができるかっていうことを通して、将来的には光を使ったレンジングですね、距離を測定するというのを深宇宙まで持っていけないかと、そういう技術的な挑戦の1つの実験として行うということですね。
新しい技術としての意味合いが強い
あと、通信ですね、光通信というのも当然ありうるので、これは、「はやぶさ2」のLIDARではそういう通信はできませんけれども、将来的には深宇宙でも電波だけではなくて、光を使った通信とかレンジング、そんな技術をつくっていきたい、その1つの実験ですね。で、2015年の地球スイングバイのときには、600万キロぐらいから、の距離で地上から打ったレーザーを「はやぶさ2」が受けてるんですね。で、今回は地上からのレーザープラス、「はやぶさ2」が打ったレーザーも地上で受けることができないかと、その両方向をやってみようということになります。よろしいでしょうか。 秋山:その光通信の実験で、すいません、それが拡張ミッションに生かされるかどうかという点はいかがでしょうか。 吉川:拡張ミッションそのものには直接的な効果はないんですけれども、将来の別の、さらに新しい技術としての意味合いが強いと思います。 秋山:分かりました。ありがとうございました。 司会1:ありがとうございました。それではお時間になりましたので、これで本日の会見を終了したいと思いますが、最後にウーメラ会場から一言、ごあいさつをいただければと思います。 藤本:意味もなく1時間に1回、天気予報を確認しているわけですが、天気良さそうです。 司会1:ありがとうございます。 藤本:以上です。 司会1:ありがとうございました。それでは、長時間にわたり本日の会見にご参加いただきましたウーメラ会場の皆さま、オンラインでの参加の皆さま、ありがとうございました。これをもちまして、本日の「はやぶさ2」地球帰還、再突入カプセル回収前の記者会見を終了させていただきます。本日はご参加、ありがとうございました。 (完)【書き起こし】「はやぶさ2」カプセル回収前にJAXA会見