膣の締まりが悪いと感じたら?【医師監修】腟圧低下をセルフチェック!原因や膣トレ方法も紹介
そもそも膣圧って何?自分でできるセルフチェックも!
「以前よりも膣の締まりが悪い気がする」「これって膣圧が低下しているの?」とお悩みの女性は要チェック!膣圧とは何なのか、低下する原因や生じる可能性のあるデメリット、セルフチェックを紹介します。膣圧を改善する膣トレ方法やサポートグッズも!
膣圧とは
膣圧とは、膣内にかかる圧力のこと。いわゆる「膣のしまり」のことを指し、膣圧が低いと「膣がゆるい」膣圧が高いと「膣がきつい」と表現されます。 膣圧が正常かどうかは目に見えるものではないため、「自分の膣はゆるいのか」「人と比べるとどうなのだろう」と、誰にも相談することなく漠然と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。 膣内の形状によっては、もともと膣圧が低い場合もありますが、膣がゆるくなったと感じる場合は「骨盤底筋のゆるみ」や「膣粘膜の衰え」によって膣圧が低下している可能性があります。 骨盤底筋とは、骨盤の底にあり膣や膀胱、直腸などを支える役割を担う重要な筋肉や靭帯の総称です。 排尿や排便をコントロールしたり、筋肉の収縮によって膣内に圧力をかけたりする役割も担っています。 つまり、骨盤底筋が強ければ膣圧が高く、弱っていると膣圧が低くなるといえます。
膣圧が低下する原因
膣のお悩みで特に多いのが、膣圧の低下による膣のゆるみです。年齢を重ねた女性や出産経験のある女性は、膣のゆるみを感じることがあるでしょう。 ではなぜ膣圧が低下するのか、原因について解説します。 ■加齢 加齢による筋力の低下は、膣圧が低下する大きな原因です。 年齢を重ねると、お腹や背中、脚などの筋肉が衰えやすいのと同じように、骨盤底筋も衰えていきます。すると膣や尿道を締める力も低下して、膣圧が低下したり頻尿や尿漏れが起きたりする原因になります。 また、一般的に45~55歳頃に訪れる更年期による「女性ホルモンの減少」も、膣圧が低下する原因の一つです。 女性ホルモンの分泌量が減少するにつれて膣内の粘膜のコラーゲンが減少し、弾力や潤いが減っていくと、膣内が乾燥して硬くなり、それに伴って膣圧も低下します。 ■妊娠・出産 妊娠や出産による骨盤底筋のダメージも、膣圧が低下する原因です。 通常、子宮は骨盤底筋に包み込むように支えられていますが、妊娠して胎児が成長するとともに、胎児の重みも支えることになるため、骨盤底筋が引き伸ばされて弱ってしまいます。 また、膣は出産時に胎児が通る産道となり、膣内が大きく広がります。産後は元の状態に戻ろうとするものの、完全に元通りになることはありません。 ■運動不足 年齢に関係なく、運動不足になると筋力は低下します。 適度な運動は、骨盤底筋の機能維持にも欠かせません。骨盤底筋は日常生活ではあまり意識することもなく使う機会も少ないため、日頃から積極的に鍛えておくことが大切です。 ただし、インナーマッスルである骨盤底筋は、トレーニングを始めてすぐに実感できるものではありません。適切な骨盤底筋トレーニングを行えば、年齢を重ねても膣圧を高められますが、最低でも2~3か月程度は継続して取り組む必要があります。 ■悪い姿勢 姿勢が悪く背中が丸まっている人も、骨盤底筋の衰えによって膣圧が低下する可能性があります。 これは、背中が丸まっていることで上半身の臓器を背骨や筋肉で支えきれなくなり、骨盤まわりの臓器に負荷がかかることで、結果的に骨盤底筋への負担も大きくなるからです。 街を歩いているときにふとガラスに映った自分の姿を見て、姿勢が悪いなと思ったことがある人や、日常生活で同じ姿勢のままでいることが多い人は、特に注意しなければいけません。 背筋を伸ばしたときに足首と両ひざが付けられない場合は、骨盤底筋の筋力が低下している可能性があります。気になる人はぜひやってみてください。 ■肥満 肥満の人は、下腹部についた脂肪によって骨盤底筋に常に圧力がかかり続けています。 すると、骨盤底筋が引き伸ばされた状態が継続することになり、筋肉がダメージを受けて膣圧が低下する可能性があるため注意が必要です。 ■便秘 便秘の人は排便時にいきむことが多く、排便のたびに骨盤底筋に負担がかかるため、骨盤底筋がゆるんで膣圧が低下する可能性があります。 便秘と同じく腹圧がかかりやすいとされるくしゃみや咳、重いものを持ち上げるなど、日常生活の中で行いがちな動作も、腹圧がかかって骨盤底筋がゆるみ、膣圧の低下につながります。