いきなり主食を大幅に減らすことには抵抗があるのなら、「糖類」制限から気軽に始めてみましょう(専門家が監修)
食後高血糖は避けたい。とはいえ、いきなり主食を大幅に減らすことには抵抗がある。そんな人は砂糖などを控える糖類”制限に注目。目に見えないだけで料理にはたくさんの糖類が使われている。日々の食事を見直すきっかけにしよう。[取材協力・監修/麻生れいみ]
教えてくれた人
麻生れいみさん(あそう・れいみ)/管理栄養士、料理研究家。糖質オフで健康的に20kg痩せた体験を持ち、カロリー偏重の従来のダイエット法に警鐘を鳴らす。栄養学と医療や予防医学を結びつける活動を続ける。著書累計部数は114万部を超える。
Q. みんなの大好物。糖類が含まれる料理はいくつある?
私たちが普段何気なく食べている料理にも、糖類が含まれているケースは少なくない。次の22品のうち、どれに糖類が入っているか。考えてみよう。
A. 22品中11品には糖類が使われている
肉じゃが、すき焼き、煮魚、いなり寿司といったおなじみの料理には糖類が多い。煮魚→焼き魚、蒲焼き→白焼き、焼き鳥のタレ→塩に変えれば余計な糖類はカットできる。
糖類制限から始めるのがいい理由
糖質オフが三日坊主で終わる人には、ご飯やパンなどの主食を減らすハードルが高いとこぼす人が少なくない。そういうタイプに試してほしいのが、“糖類”制限。 糖類とは単糖類と二糖類のこと。 単糖類はそれ以上分解されないもの。ブドウ糖(グルコース)、果糖、ガラクトースなどがある。 二糖類は、単糖類が2つ結合したもの。砂糖の主成分であるショ糖はブドウ糖+果糖、牛乳に含まれる乳糖はブドウ糖+ガラクトース、麦芽糖はブドウ糖が2つ合体したものだ。 糖類は、いわゆる甘いものに多いのが特徴。デザートや間食を控えるだけでかなりカットできる。 一方、糖質制限で大きな障害となる主食の主成分は、でんぷんなどの多糖類。糖類を多く含むわけではない。糖類制限では控える必要はないから、ハードルが下がり継続性が高まる傾向にある。 むろん糖類をいくらセーブしても、ご飯の大盛りや麺類+チャーハンのようなダブル糖質がやめられないようでは無意味。糖類制限をクリアし、その成功体験で意欲を高めて、糖質オフに挑みたい。