いきなり主食を大幅に減らすことには抵抗があるのなら、「糖類」制限から気軽に始めてみましょう(専門家が監修)
砂糖依存症チェックリスト
・甘いものを食べると幸せを感じる。 ・甘いものを食べないとイライラする。 ・コーヒーや紅茶には必ず砂糖を入れる。 ・ストレスがあると甘いものに手が伸びる。 ・いつでも飴が食べられるように準備している。 ・甘いものを食べると疲れが取れて元気になる。 1つでも当てはまるなら、砂糖依存症の恐れがある。2つ以上当てはまるなら、糖類制限を早速始めて、砂糖依存症から脱却しよう。
定番和食の隠れた糖類を見逃すな!
糖類はデザートや間食など甘いものだけに多いというのは誤解。普通の料理にも多くの糖類が潜んでいる。なかでも、健康食とされている和食は、世界を見回しても糖類を多く使う珍しい料理だ。 和食の定番レシピでは、砂糖、みりん、日本酒といった調味料が多く使われている。砂糖は糖類そのものだし、みりんや日本酒もブドウ糖などの糖類を含む。 なかでも、糖類が多い調味料が、みりん。大さじ1杯(18g)中に、4g以上のブドウ糖が入っている。アルコールをほとんど含んでいないみりん風調味料でも、ブドウ糖の含有量はほぼ同じだ。 これらの糖類は料理にコクや照り、まろやかさを加え、保存性を高めてくれるが、糖類を制限するためにレシピよりもやや薄味に仕上げるクセをつけよう。 「出汁を利かせて旨味を増したり、食材の持つ水分だけで調理する無水調理で素材本来の甘みを引き出したりすれば、糖類を使わなくても和食は美味しく作れます」 この他、中国料理にも、グラニュー糖や氷砂糖などの糖類を多く用いるものも多いから油断禁物。
ビタミンB群をしっかり補う
糖類にしても、糖質にしても、制限するからには、摂った糖類や糖質は効率的に使いたいもの。 糖質や糖類をきちんと利用するのに欠かせないのが、ビタミンB1を中心とするビタミンB群。糖質や糖類をオフにすると、タンパク質と脂質の摂取が増えてくるが、タンパク質の代謝にはB6、脂質の代謝にはB2が欠かせない。 だが、日本人のB群摂取量は、『日本人の食事摂取基準(2020年版)』の1日の摂取推奨量を下回る。たとえば、ビタミンB1の推奨量は18~49歳の男性で1.4mg、女性で1.1mgなのに、成人男性は1・03mg、成人女性は0・88mgしか摂れていない。一方、糖類を含む糖質は1日230gほども摂っているから、摂取した糖類と糖質をスムーズに利用できていない恐れもある。 B群は水に溶ける水溶性。一度にたくさん摂っても貯められないから、毎日こまめに摂取すべき。 「B1は豚肉やカツオ、B2は牛乳・乳製品や納豆、B6はニンニクや鶏ささみ肉などに豊富です。食品から摂るのが大変なら、B群がまとめて摂れる便利なサプリ、B群コンプレックスを活用しましょう」