森会長が辞任表明(全文)「解釈の仕方」「女性を蔑視する気持ち毛頭ない」
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長は12日午後、理事会と評議員会の合同懇談会で正式に辞任することを表明した。懇談会の冒頭、女性蔑視とも取れる自身の発言について「不適切」とあらためて謝罪し、五輪に向けて「私がいることが妨げになるということがあってはならない」と述べた。発言は約15分に及び、「解釈の仕方だと思う」「女性を蔑視する気持ちは毛頭ない」などと釈明する場面もあった。 【動画】五輪組織委・森会長が辞任を表明「私がいることが妨げになってはならない」
今日をもって会長を辞任いたそうと
それではお許しをいただいて、最初に私からごあいさつを申し上げます。今日はご多用な中を、こうして大勢お集まりくださいましたし、リモートで参加されるっていう方もあるんでしょう? ということで約45名ぐらいの方がご覧になっているということになります。 今、総長からお話しがありましたように、今回、私の不適切な発言が原因で大変混乱をいたしてしまいました。理事の皆さん、さらに評議員の皆さま、そして多くの皆さま方に大変ご迷惑をおかけいたしましたことを、誠に申し訳なく存じております。 今日は、改めてもうすでに報道されております通り、今日をもちまして会長を辞任をいたそうと、こう思っております。大事なことは、オリンピックをきちんと7月に開催するということでありますから、そのオリンピックを開催するための準備にですね、私がいることが妨げになるということであってはならないと思います。
都庁の一部を借りて44人でスタート
今、思い起こしますと、8年前になるわけですけども、平成、2014年1月でございましたが、東京都庁の一部をお借りをして、組織委員会がスタートいたしました。その時は44名でスタートしたんです。今日、いろいろ今コロナのこともあり休んでおられる方いろいろありますが、もう概ね3000、いや5000か、3400~500の職員の皆さんがおられて、それぞれの部署で懸命なオリンピックの準備作業をされておられます。その皆さま方のことも考えましてもですね、本当に感慨無量でありまして。 14年に発足しましてから、会場の見直し案というのをやりました。当初の東京都が中心となってお作りをいただきました当時の最初の計画を思い切って削減をするということになりました。そのために、東京都で開催する東京オリンピックがですね、オリンピック・パラリンピックが、隣県の神奈川県、埼玉県、千葉県、そして一部山梨県、静岡県にまでですね、ご協力いただくことになりまして、大変広範囲なオリンピック・パラリンピックということにもなりました。 またサッカーの予選等もあります。また野球も後で追加になりましたので、これの予選等もありますので、大会の前にですね、サッカーも、そして野球も行うということで、特に東北を中心にした各県でサッカーをお願いをし、野球・ソフトボールは福島県にお願いをするということで、これもまた各県の知事はじめ皆さまには大変なご努力をいただいて、準備をしていただいております。 さらには、15年に入りまして、三者合意というものがありまして。財政負担の国と都との合意、それから2016年に入りまして、リオ大会が行われました。素晴らしいアスリートの活躍があったわけでありますが、その時に安倍総理においでをいただいて、「安倍マリオ」という大変大きな国際的に話題を生むセレモニーがあったことも記憶に新しいです。 17年には、いわゆる携帯電話のリサイクルでメダルを作ろうというこの運動を提唱いたしました。これとともにですね、表彰台をペットボトルで作ろうと。できればこれを参加してくれた選手の母校に送ったらどうかという案も検討しているところでありますし、さらには今、確か福岡県に行ったのかどうかぐらいかと思いますが、トーチですね。このトーチを、これもまた東北の震災の時に使われた住宅、仮設住宅の金属部分を剥がしまして、これでトーチを作ったということなど、いわゆる持続可能性の社会というものを目指して、オリンピックのわれわれも、組織委員会もその中に一緒になって頑張ろうということになったのも皆さんのおかげです。 さらに、2018年には(IOCの)バッハ会長がおいでになりまして、そして改めて復興五輪ということを確認をいたしたわけです。2019年には、暑さ対策の流れといたしまして、札幌へマラソンを移すという、これはIOCからの提案でございましたが、東京都、そして国、皆さんのご協力をいただいて札幌、北海道札幌市の皆さまのご協力で、順調にこの準備も出来ております。