はやぶさ2の観測現状 JAXA会見(全文1)探査ロボは30日から分離運用へ
小型探査ロボットの着地点は現在解析中
それで、18ページですけど、どこに降ろしたんですかという話です。これは、MINERVAの画像ではなくて、「はやぶさ2」のONC-W1という、広角のカメラで撮ったもので、もともとの目標地点が、どこかに書いてあったな。20ページですか。ちょっと大き過ぎるか。の、赤い北半球中緯度付近のエリアですけど、そこに降ろすということで、探査機自体は、まずは赤道目指して下りてって、そのあと北半球の方向に移動しながら、後ろでぼこっと落とすというようなことをして、それはなんでかって言いますと、ローバーの分離速度が、探査機からの分離速度が、毎秒20センチぐらいとちょっと比較的大きいというのが、打ち上げ後の無重力実験で分かりまして。そのまま分離するともしかしたら脱出速度を超えてしまうんではないかということで、探査機自体でその分離速度をキャンセルしながら降ろすということを試みました。それで探査機は北に移動しながら南方向に落とすということで水平方向の分離速度をキャンセルすると。ということをやっています。 で、50メートルから降ろしましたので、そのあと15分ぐらい掛けて着地するんですけど、その間に小惑星自転してますんで、必ずしもこの赤のところの上空で分離したわけではないです。もうちょっと、この図でいくと右下のほう。黄色かな。黄色のとこですね。黄色のとこで分離しています。で、そのあと、理想的にはほぼ真下に落ちるはずですけど、その間に小惑星が自転していて、赤色の辺り、赤色の丸のどこかに落ちるということになります。 で、現在、どこに本当に落ちたかということを画像から解析してる最中ですが、まず1つはONCという「はやぶさ」側のカメラから分離後に撮った画像、小惑星のほかに物体があればなんらかの輝度の違いが出てくるということで、いくつかのスポットを発見してます。それが19ページ目の写真です。これらがなんなんだろうというのはちょっとまだ判明してません。 ということで、あとは画像から特に、分離したあとのローバー自体が撮った画像を、小惑星のCGモデルからを利用して、ある視点から見た画像と重ね合わせて一致してるところがあれば、そこであろうということが分かります。それでまず最初にぼんと跳ねたところを推定しようとしてます。そのあと何度かバンドしてどこかに落ち着きますが、落ち着いたあと、先ほど申しましたように、朝になって一度ホップするというんで、次の日のホップしたときの画像から、最終的にはその前の日に落ち着いた地点が分かると。これを繰り返して、どこに着地して、最初にどこに着地して、そのあとバウンドしてどこに落ち着いたっていうのを順次求めようとしてますが、若干、画像を見てやる作業なので、まだ終わってなくて時間が掛かります。という状況ですね。現在の状況はこう。