原発は悪い言葉だったが… IAEAトップが語る「容量3倍」の条件
アゼルバイジャンの首都バクーで開かれている国連気候変動会議(COP29)に参加中の国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は13日、朝日新聞のインタビューに応じた。世界で2050年までに原発の発電容量を3倍に増やすという日米などの目標について、安全の確保や核不拡散を徹底するために「強力な規制が必要だ」と語った。 【図解】福島第一原発の廃炉、2051年に完了できる? 昨年のCOP28では、成果文書に原発を脱炭素の手段と位置づける文言が初めて入った。開催期間中には米国が主導し、世界の原発の発電容量を50年までに3倍に増やす宣言が発表され、日本など20カ国以上が賛同した。 グロッシ氏は「ほんの数年前まで原子力はCOPで歓迎されていなかった。多くの人にとって原子力は悪い言葉でさえあった」と語り、現在は原子力に対するイメージが変わったという見方を示した。
朝日新聞社