ホームセンターで呆然…強盗対策で何を揃えるべきかわからない人がまずやるべきこと
窓からの侵入をどうやって防ぐか
「母親が住む実家が注文住宅で窓だらけ……。窓開閉のロックを取り付けても、窓ガラスを割られたらひとたまりもない。でも、ホームセンターに行っても窓に貼る防犯フィルムは品切れでいつ入荷するかわからないと言われました。さらに、きれいに全面に貼らないときちんとした効果が得られないとも聞いて、どうしたものかと悩んでいる」というのは、母親が地方で一人暮らしをしているBさんだ。 確かに、闇バイトの実行役は露骨にガラスを割って侵入してくるケースが目立つ。実際にセコムへの防犯ガラス・防犯フィルムの問い合わせは急増して、前年の同時期の42倍になっているという。セコムでは、2023年に発生した東京・狛江で発生した強盗事件などを受けて、開発を急いだ最新の防犯ガラスがあり、現在ピッチを上げて出荷中だという。一体どれぐらい強いのだろうか。 「最近の犯行は、バレても構わないという荒っぽいものです。ニュース報道を受けて一気に需要が高まりまして、一にも二にも割れにくい、より防犯性に特化した窓ガラスを今年、発売しました」(古山さん) セコムの『あんしんガラスシリーズ』は、2枚のガラスの間に、特殊樹脂を使った中間膜が挟み込まれているため、とても強靭で、衝撃を受けても貫通しにくい構造になっている。中間膜は約1.5ミリのものと、さらに強靭な約3.0ミリの2種類があり、より強靭なタイプを実際に使っている映像を見せていただいた。長さ1メートル以上のバールを使って何度も叩いてもなかなか割れず、かなりの回数を叩いたところでようやく小さな穴が開く、という、驚きの強度だった。これだと犯人が手を差し込むことができる大きさまで割るのにかなりの時間を要することになる。しかも、ガラスを割っている最中、周りに大きな音が響くので、外から気づいて通報してくれる人も出てきやすいのではないかと思う。これはかなり強い抑止になりそうだ。
防犯カメラに対するニーズが変化している
最近、セコムへの問い合わせで、これまでとニーズが変わってきたなと感じる部分があるという。 「たとえば、我々の取り扱っているもので、家庭用のホームカメラシステムというものがあります。これは、玄関先などに設置して、近付いてきた人をセンサーが検知するとチカッと光って数秒録画し、それを室内のモニターで見ることができる、というものです。ところが最近では、常時録画したいという人が増えてきています。どんな人がいつやってきたのか知りたいから、ということで、これまで法人向けに作っていたいわゆる監視カメラが一般の家庭でも導入されるようになってきています」(古山さん) 監視カメラは、いわゆる豪邸と言われるような大きな家では過去にも需要があったが、一般的な一軒家での需要はほとんどなかったという。それが一般家庭でも高機能の監視カメラ・防犯カメラを求めるようになってきているという。 ホームセンターなどでは、人感センサーライトなども数多く販売されている。ただ、今多発する強盗は、金品を奪う指示に従っているだけの実行役なので、ライトに照らされてもかまわずに侵入してくる可能性は高い。照らすよりもカメラで撮って証拠を残すほうが、犯人確保には効果的かもしれない。